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日本オラクル
アプリケーションビジネス推進本部
ディレクター
桜本 利幸

 日本でもIFRS(国際会計基準)の流れは加速する一方だ。この動きに企業が対応していく際に、情報システムが大きな役割を果たすのは間違いない。その場合、会計システムはもちろん、それと連携して会計データをやりとりする販売システムや固定資産管理システムなどのいわゆる業務システムが主役となる。

 では、現状のシステムでIFRSに対応できるのだろうか。東京証券取引所が2009年10月に公表した調査によると、「IFRS導入に伴う懸念等」として「システム対応」を挙げた企業は1070社。回答者全体の75%にあたり、第1位の「導入後の決算事務負担」の77%(1100社)とほぼ並ぶ。

 CFO(最高財務責任者)も、自社の情報システムに不満を抱いている。同時期に日本CFO協会が公表した調査結果では、78%が「現状の会計システムには不満足」ないし「なんともいえない」と回答した。「現在利用している会計システムの不満点」としては、「ビジネスの拡大、変化に対応したシステムの拡張、使用の変更が困難」(40%)、「管理会計、経営管理に対応できない」(39%)を抑えて、「IFRSに対応できていない」(44%)がトップである。

 情報システムは本来、グローバル経営やグループ経営、内部統制、IFRSへの対応など、企業の経営課題への対応を支える重要な経営資源の一つである。ところが財務や会計を取り巻く環境が大きく変化している現在、特に会計システムとその関連システムが変化のスピードと大きさに追随できなくなっている。CFOなどが現状のシステムに不満を抱いているのはこのためだ。

 一方で、企業が対応しなければならない会計関連の要件は、制度にかかわるものだけを見ても非常に幅広い。企業会計基準委員会(ASBJ)が公表している会計基準や進行中のIFRSへのコンバージェンス(収れん)、来るべきアドプション(適用)への対応に加え、四半期開示や内部統制報告制度、財務データ記述言語であるXBRL(eXtensible Business Reporting Language)への対応もある。加えて、経済状況の不確実性や経営のグローバル化を背景に、業績管理や予算管理といった経営面の要請も複雑化・高度化している。

 企業のオペレーションや多くの意思決定が情報システムに支えられている以上、これらの要請に応えるためには、ITの活用が欠かせないのは言うまでもない。本連載ではIFRS対応のために企業システムに求められる要件を整理して紹介する。ERP(統合基幹業務システム)、EPM(エンタープライズ・パフォーマンス・マネジメント)、SOA(サービス指向アーキテクチャー)、シェアード型システムといった最新のIT技術を最大限に活用した経営管理基盤の構築がカギとなる。