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日立製作所 執行役常務 情報・通信システム社 システムソリューション部門CEO 最上 義彦氏
日立製作所 執行役常務 情報・通信システム社 システムソリューション部門CEO
最上 義彦氏

 クラウド時代を迎え、ITを取り巻く環境には、3つのパラダイムシフトが起こっている。その1つが「ユーザー主権」だ。ブログやツイッターといった新しい発信型サービスの普及にみられるように、エンドユーザーがITを使いこなし、そこでの情報発信がビジネスや社会のあり方を大きく左右する時代になってきている。

 また、持続可能な社会への移行に世界的な関心が高まる中、コストとして捉えられてきた環境対策を経済成長と両立させ、成長の原動力に変えることが求められている。この課題の解決には、単一の企業や国の努力だけでは限界があり、従来の競争相手も含めグローバルに協調することが必須だ。そうした「競争と協調」が2つ目のパラダイムシフトだ。

 さらに、環境対応と経済成長の両立という観点で、スマートなインフラが注目を集める。社会インフラとITの融合により、ユーザーに一方的にサービスを供給するだけでなく、ユーザーから供給者に情報がフィードバックされることで効率化と利便性が向上する。そうしたスマートな社会を目指した「社会インフラ革新」が3つ目のパラダイムシフトだ。

顧客の経営課題の解消と新事業創生を強力に支援

 このようなクラウド時代の到来を背景に、市場や事業の形態が大きく変化する中で、既定の成功路線から脱却し、新たな事業への進出や他社との協調を進めていくためのビジネスイノベーションが必須になっている。日立はソリューションやサービスの提供を通じ、お客様が経営課題を解消されるお手伝いをしたい。

 例えば、経営方針と現場業務の間に生じるギャップの解消は大きな課題だ。日立はその解決策として独自の「エクスペリエンス指向アプローチ(Exアプローチ)」を提唱する。これは経営層から業務各部門も含めた全員参加型の改革を進めることで、経営課題を可視化してその「理解」と「共有」を促し、さらにワークショップなどを通じて、全員で創造的な「解決」策を生み出していくもの。すでにたくさんのお客様に採用いただき、高い評価を得ている。

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 また、新技術の応用や新事業の創生にかかわるビジネスイノベーションのご支援にも注力している。その1つが車の位置や時間のデータを収集・蓄積し、リアルタイムに交通情報を生成、配信するサービス。最大の特徴はVICS交通情報が配信されていない道路でも高精度な情報の提供が可能なことだ。様々な業種の7社による都内の約8500台の車両を用いた大規模な実証実験をし、その結果を踏まえて製品化した。

 クラウド環境に対する関心が高まる一方で、懸念も浮上している。具体的には、コンプライアンスやデータセキュリティ、信頼性や性能、障害時サポートなどだ。この点について日立はクラウドソリューション「Harmonious Cloud」を通して、クラウド利用にかかわる「スピード・柔軟」「協創」「安全・安心」という3つの価値をお客様に提供している。

 スピード・柔軟では、新事業の立ち上げに日立のクラウドサービスを採用いただいたリコーテクノシステムズの事例が好例だ。日立のデータセンター上のプラットフォームサービスPaaSを用いて、新事業に必要なWebワークフローシステムをSaaSで構築したことで、社内で構築するのに比べ約2カ月の短縮を図れた。

 また、協創の事例としては2009年7月から始めた環境情報の交換サービスがある。日立企業間ビジネスメディア「TWX-21」上で、日立や他の製造業各社が調達先との間で欧州の化学物質規制「REACH」に対応した情報を交換する。部品や素材に含まれる化学物質の把握・管理の負担軽減に貢献している。

 さらに、クラウド環境を安全・安心に提供するために独自の仮想化技術を用意している。日立の仮想化技術は必要なボリュームを柔軟に確保しながら、それぞれのユーザー間やデータ間の独立性をハードウエアレベルで確保できるような仕組みを提供し、セキュリティとパフォーマンスを両立した。

 クラウド環境の前提になるデータセンターにも万全を期す。日立は2009年7月、高効率空調機や高信頼な電源システムを装備する新データセンターを横浜に開設した。指静脈認証を用いた入室管理による高度なセキュリティと、専門エンジニアによる24時間監視で、万一の事態にも即応できる体制を整備しているほか、お客様のアプリケーションがクラウド環境で問題なく稼働するかどうかを検証できる施設も用意している。

持続可能で豊かな社会を支える社会インフラ実現に貢献する

 日立は大規模ITシステム構築の経験やノウハウをベースにスマートな次世代都市の実現に貢献している。中国・天津市のエコシティプロジェクトはその好例だ。スマートグリッド、電気自動車充電システムといった環境配慮型都市に必要な先進技術によるソリューションを提供している。

 21世紀を環境と情報とエネルギーの世紀と捉え、これまで以上に「社会イノベーション事業」に力を入れている。情報・通信システム、電力システム、環境・産業・交通システム、社会・都市システムなどを有機的に融合させ、新たな社会インフラを実現する製品やサービスの提供を通して、持続可能かつ、より豊かな社会の実現に貢献していきたい。