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シスコシステムズ 代表執行役員 社長 平井 康文氏
シスコシステムズ 代表執行役員 社長
平井 康文氏

 ビジネスの複雑性は増大する一方だ。その要因としては、次の4点が挙げられる。1つは、様々な企業が規模や業種、国、地域を超えて生産から流通、消費に至るまで社外のサプライヤーや顧客、パートナーなどと結びつき「グローバルなバリューチェーン」を形成していること。2つ目は、スマートフォンとソーシャルメディアの利用が広がり「ITのコンシューマー化現象」が生じていること。3つ目は、検索エンジンを使って必要な情報を容易に入手できるようになった一方で、本当に欲しい情報のありかが分かりづらくなる「情報過多」が発生したこと。4つ目は、携帯端末の活用を中心に「働く人々のモビリティ」が一段と高まっていることだ。


成長を続けるインターネットが「メディアネット」へと進化

 企業間競争でさらなる優位を獲得するため、企業はビジネスプロセスを自社の枠を超えて広げる必要性に迫られている。具体的には、グループ企業やサプライヤー、ベンダーといったパートナー、さらにはその先にいる顧客や地域社会などを含むボーダレスな世界まで拡張していかなければならない。

 もちろん、その基盤はインターネットだ。ビデオの共有やビデオによるコミュニケーションが急速に普及する。パソコンや携帯電話、スマートフォン、ゲーム、テレビだけではなく、医療器具や冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機といった家電製品、さらに自動車や電車、信号といったものがIPv6をベースにつながる世界がもうすぐ到来する。

 そうなると、インターネットの役割は従来のような単なるデータを転送するための“配管”ではなく、メディアを体験するためのプラットフォームへと進化することになる。シスコではこうした次世代インターネットを「メディアネット」と命名している。

 では、そのような進化したインターネットの時代に企業はどのように成長を加速させていくべきか。これまで成功を遂げてきた企業を分析すると、いくつかの共通点がみられる。それは、「オペレーショナルエクセレンス」と「イノベーション」を両立して、それらをうまくバランスさせていることである。

 まずオペレーショナルエクセレンスに関しては、これまで生産業務や経理業務などのオペレーションの自動化に取り組んできた。具体的には、ERPの導入、SCMやCRMのシステム構築などだ。それにより、すでにある一定の成果を得てきた。しかし、それも限界点に達しつつある。

 そこで、企業が成長を目指すうえで力点を置かなければならないのがイノベーションを推進し、働く人々の可能性を一段と高めていくことだ。そのカギは「コラボレーション」が握っている。コラボレーションとは協調、協業のワークスタイルを指す。企業の部門内の小さなコラボレーションから、部門を超えたコラボレーションへ、さらには企業間、社会とも連携した地球規模のコラボレーションへと発展していくことになる。

 その前提としてコラボレーションに至るには、コネクション(つながっている状態)、コミュニケーション(情報を伝達すること)という段階を経ることを理解しておくべきだ。今後、この“3つのC”に基づき、プロジェクト単位で目的達成に必要な人材がある一定期間集い、そこで成果を上げてラーニングを共有しながら解散し、また新たなプロジェクトが生まれるといったサイクルを回していくような仮想的なプロジェクトが大きな役割を果たしていくに違いない。

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 シスコは、こうしたコラボレーションに必要となるテキスト情報や音声、さらにはビデオや映像をやりとりするための多彩なソリューションを継続的に拡充してきた。SaaS型、プライベートクラウド型、オンプレミス型という3つの運用形態をサポートし、お客様の多様なニーズに応えている。

クラウドサービスを提供する“プロデューサー”を目指す

 シスコはクラウド向けのソリューションにも力を入れている。既存システムの統合、標準化、簡素化といった要求に応えるソリューションとしてクラウドコンピューティングは注目を集めている。クラウドには、パブリッククラウドとプライベートクラウドがあるが、今後、両者がハイブリッドの形で連携され、最終的にはデータやアプリケーション、サービスがパブリック側、プライベート側のいずれでも縦横無尽につながっていくという世界が生まれてくる。

 シスコが目指しているのはクラウドサービスを提供する“プロデューサー”である。コラボレーションやユニファイドコミュニケーション分野にかかわるサービスをはじめ、クラウドサービスを構築する企業を対象にしたデータセンターソリューション、エンドツーエンドでのセキュリティ機能といったものを提供している。

 シスコが提供するクラウドソリューションの一例として、SaaS型のWeb会議システム「WebEx」がある。これはインターネット環境とブラウザを用意するだけで、いつでも手軽にWeb会議システムを実現できるものだ。すでに世界150カ国で毎日20万以上の会議が開かれ、毎月1000万人のユーザーが利用している。SaaS型のサービスとしては世界最大規模だ。

 新しい社会基盤となったインターネットは継続的に進化している。その中で企業はコラボレーションにさらに注力することで、経営効率を高め、ひいては企業価値を向上できる。シスコにぜひそのお手伝いをさせていただきたい。