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 NTTデータがクラウドコンピューティング専用のハードウエア「Lindacloud」を自社開発し、10月から販売を開始した。オープンソースソフトウエア(OSS)の分散バッチ処理ソフト「Hadoop」のアプライアンスサーバーや、NAS(ネットワーク接続型ストレージ)などとして販売する。同社のハード事業参入は、前身の日本電信電話公社時代のメインフレーム「DIPS」以来となる。

 Lindacloudは、NTTデータが自社で設計した冷却能力の高いサーバーきょう体と、一般的なパソコン用パーツを使って組み立てた。これにより、サーバー冷却に必要な消費電力を削減すると共に、低価格を実現した。

 Lindacloudを開発した同社テレコムビジネス事業部第三統括部の角野みさき部長は、「通信事業者向けにHadoopを使ったシステムを開発するなかで、Hadoopに適した低価格サーバーが必要となった。だが、ニーズを満たす市販のサーバーがなかったので、自社開発することにした」と語る。

写真●NTTデータが自社開発した「Lindacloud」(42Uモデル)
写真●NTTデータが自社開発した「Lindacloud」(42Uモデル)

 Lindacloudは、高さ42Uまたは10Uのラック単位で販売する(写真)。高さ42Uのモデルは35台のサーバーを、高さ10Uのモデルは10台のサーバーをそれぞれ搭載する。各サーバーは、クアッドコアプロセッサを1個、8Gバイトのメモリー、1T~8Tバイトのハードディスクを搭載する。

 サーバー1台当たりの消費電力は110Wで、一般的なラックマウントサーバーの半分以下。きょう体内部を工夫して、プロセッサ用のファンだけでサーバー全体を冷やせるようにし、冷却ファンの数を削減。低消費電力を実現した。

 42Uモデルは、ディスク容量が128TバイトのHadoopアプライアンスの「Lindacloud for Hadoop」(800万円)と、ディスク容量が33Tバイトのシンクライアント用サーバー「Lindacloud for ThinClient」(600万円、Windowsライセンスは除く)として販売する。

 Lindacloud for Hadoopには、HadoopのほかOSSのサーバー監視ツールや、同社が自社開発したHadoop管理ツールなどをインストールする。ユーザー企業は複雑な設定作業などを行わずに、Hadoopが利用可能になる。

 高さ10Uのモデルは、NASである「Lindacloud for NAS Server」(300万円)と、複数のパソコンやスマートフォン間でファイルを同期するシステムのアプライアンス「Lindacloud for Lindasync」(300万円)として販売する。いずれもディスク容量は80Tバイト。Lindacloud for NAS Serverは、OSSの分散ファイルシステム「Gluster-FS」を採用した。Lindacloud for Lindasyncは、ファイル同期ソフトをNTTデータが自社開発した。