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 営業強化策を考案する担当者に、どのように情報を提供すると現場に喜ばれるのか。その解の一つがBI(ビジネスインテリジェンス)ソフトの活用だが、システムを構築するだけでは不十分。特定の場面に最も利用者が必要とする情報をタイミングよく提示する、一点アシストの発想が必要だ。

上長が毎日活用して策を練る

 「経営環境が厳しいなか、計画した営業実績を毎月確実に積み上げていかなければならない」。農業用トラクターや工作機械などのリースを手掛けるJA三井リースの佐藤昭彦経営企画室長はこう気を引き締める。

 営業計画を達成するために同社は今年4月、営業強化策を決める現場の意思決定を支援する管理会計システムを導入した。およそ50ある事業部門の上長は、このシステムのデータを参考に、これから実行しようとしている営業強化策が妥当かどうかを検証する。

 利用イメージはこうだ。営業目標を達成できそうにない場合を想定する。事業部門長が「営業攻勢をかけて、ある顧客から2カ月後に大型案件を受注」という将来のシナリオを描いたとする。

 事業部門長は、パソコン画面上に表示されている受注見込みの数字を書き換える。すると、画面上の年間の推定利益が自動的に修正される。「大型案件が取れたとしても、利益目標には届かないな。この方法は駄目だ。リース商品の利率を変更する必要がありそうだ」。このようにして最適な営業強化策を模索する。

 管理会計システムはBIソフトを使って構築した。一般にBIソフトは、様々な用途に使えるがゆえに、何に使えばよいかがはっきりせず、使われないままに終わるということが少なくない。

 ところがJA三井リースは違う。約50事業部の部門長全員が、自分の施策の有効性を検証するために毎日のようにシステムを使っている。使う場面と利用者、表示する情報、使い方を明確にしているため、システムが根付いている。

 もちろん、一般的なBIソフトの機能も備える。営業実績値を毎日参照しながら事業部門長は、経常利益や純資産といった経営指標を、部門別、商品別などの切り口でリアルタイムに表示し、改善策の立案に役立てている()。

図●JA三井リースが管理会計システムで常時把握する財務指標とその分析軸
図●JA三井リースが管理会計システムで常時把握する財務指標とその分析軸
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