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アビームコンサルティング
シニアコンサルタント
菊本 善夫

 IFRS(国際会計基準)基準書(IFRS国際財務報告基準、中央経済社)の読み解き方を説明する本連載では、前回から基準の中身の読み方を説明しています。前回は、IAS第18号「収益」のうち、認識に関する規定を確認しました。今回は、測定と開示に関する部分を見ていきます。

測定:収益の測定は公正価値により行うことが原則

 IAS第18号の第9項から第12項までは「収益の測定」、すなわち収益をいくらの金額で計上するかに関して規定しています。

 売買取引には通常、売り手と買い手があらかじめ合意した売買金額があるはずです。収益の金額がその売買金額となることは明らかであるように思えます。

 規定でもそのような考え方が普通であるとしています。第10項には「取引から生ずる収益の額は、通常その企業と資産の買手又は利用者との間の契約により決定される」とあります。

 では、第1回で紹介した売上割戻し(リベート)のように、商品をいったん販売するものの、後になって売り手が現金を払い戻すような取引はどうでしょうか。売上は元の販売金額でしょうか。それとも元の販売金額から割戻した分を差し引いた金額でしょうか()。

図●売上割戻しがある場合の売上金額
図●売上割戻しがある場合の売上金額

 IAS第18号の第10項では続いて、「それは、企業が受領した又は受領可能な対価の公正価値(企業が許容した値引き及び割戻しの額を考慮後)により測定される」と定めています。つまり、売上は値引きや割戻しを差し引いた後の金額で計上しなければならないということです。