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 野村総合研究所(NRI)は、中国版スマートシティ計画「物聯網(ウーレンワン)」関連の事業強化を進めている。物聯網関連の政策立案の支援や、地方政府の実証事業への参画に積極的だ。

 NRIの中国現地法人である野村綜研(上海)諮詢(NRI上海)は、国務院の承認を受け、2009年11月に物聯網を推進する標準化委員会に日系企業として初めて参画した。NRI上海は、標準化委員会のワーキンググループの会合に出席。物聯網の中核技術であるRFID(無線ICタグ)やセンサーに関する技術情報を提供したり、日本での活用事例を紹介したりしている。

 標準化委員会への参画に加えて、RFIDやセンサーを活用するシステムやアプリケーションの構築やノウハウの提供も進める。NRI上海は、複数の地方政府に対して物聯網の技術や活用方法を提案している。2011年1月には、北京郵電大学と共同で産学連携で物聯網プロジェクト参加を目指す「中日物聯網推進連盟」を設立した。

 物聯網関連の取り組みの成果も出始めている。NRI上海はNEC中国、大連市の港湾事業者である大連港集団とともに大連市の港湾基盤システム構築に参画することが決まった。これに先立ち、大連市との間で港湾基盤システム構築に向けた検討を行う内容の覚書を締結した。2011年1月から具体化の協議を始め、4月からは具体的なシステム構築に着手する。RFIDやセンサー、クラウド基盤などを使って、セキュリティシステムや温度トレーサビリティシステムなどを構築する計画だ。

 物聯網関連以外では、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業の強化にも乗り出す。2010年10月には、大連市に新たな中国現地法人として野村綜研(大連)科技(NRI大連)を設立。データ入力や情報処理などのアウトソーシング事業の受託やBPO関連のコンサルティングサービスなどを提供する。