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 スパニング・ツリー・プロトコル(STP)のマイナス面を排除したものが「リングプロトコル」だ。STPよりもシンプルに設定でき、う回路へ高速に切り替えられる。STPとは異なり、リング状のネットワーク構成に特化している。

機器をリング上につないで使うリングプロトコル

図1-4●リングプロトコルの仕組み
図1-4●リングプロトコルの仕組み
リングプロトコルはレイヤー2のリングトポロジーに特化した冗長制御プロトコル。短時間で障害から復帰できるのが特徴。
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図1-5●リングプロトコルの応用例
図1-5●リングプロトコルの応用例
ビル内だけでなく、鉄道路線沿いで利用するなど規模の大きな事例もある。
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 図1-4のように、対応するLANスイッチをリング状につないでネットワークを構成する。その際、1台のLANスイッチを「マスター」に指定し、リング状のネットワークにつながっているポートの一方を「プライマリーポート」、もう一方をブロッキング状態にした「セカンダリーポート」に設定する。

 通常の通信時はHelloメッセージで状態を監視し(図1-4の(1))、ある個所が切断(同(2))した場合には、LANスイッチがそれをマスタースイッチに通知し(同(3))、マスタースイッチのセカンダリーポートがオープン状態になってう回路を作る(同(4))。

 リングプロトコルはIETF(Internet Engineering Task Force)のRFC(Request For Comments)3619で標準化されたEAPS(Ethernet Automatic Protection System)があるが、各ベンダー独自のリングプロトコルもある。また冗長化だけでなく、ケーブル配線を減らせるというメリット(図1-5の上)がある。鉄道の駅間の通信で使うなど、長距離配線での事例もある(同下)。