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 自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の取り扱いを外資系保険会社に開放していない中国。こうした外資規制の網に苦しみつつも、将来を見据え、システムの整備を進めているのが三井住友海上火災保険だ。

 中国において自賠責保険は、損害保険の種目別構成比で73%(2008年)を占めるという。自賠責保険を取り扱えないという制約などから、外資系保険会社の2009年の市場シェアは、外資系全18社を合計しても1%強だ。現地の大手保険会社である中国人民保険集団や中国平安保険(集団)などが過半のシェアを握っているのが現状である。三井住友海上に限れば、2009年の市場シェアは0.11%だ。

外部とのデータのやり取りを容易に

 外資規制という逆風を受けながら、三井住友海上はシステムの整備を着々と進めている。背景には、中国保険監督管理委員会が自賠責保険の外資規制緩和に前向きな姿勢を見せていることがある。

 三井住友海上は、保険契約管理機能などを備える基幹系システムにシンガポールのエイペックスシステムズが提供するパッケージソフト「X-GEN」を導入している。「アジアでの導入実績を評価した」(藤木達夫IT推進部海外担当課長)ことが採用の理由だ。

 現在、このX-GENをJava化する取り組みを三井住友海上は進めている。「JavaでX-GENを作り直せば、外部のシステムとデータをやり取りしやすくする」(藤木課長)ためだ。完了時期は2011年春を予定している。

 X-GENのJava化以外にも三井住友海上は、中国語版Webサイトからの貨物保険の申し込みを支援するシステムや、保険証書の偽造を防止するシステムを矢継ぎ早に整備した。これらはすべて将来を視野に入れた施策だ。「日本と比べてけた違いの潜在需要を秘める中国でシェアを伸ばし、成長のけん引役にしたい」。東アジア・インド本部の伊藤幸孝部長 企画・営業推進担当はこう語る。