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 中国において、海賊版ソフトが巷に溢れているのは周知の事実だろう。日系企業では、現地社員が意図せず海賊版ソフトをインストールしてしまうケースがあるが、コンプライアンス違反であることに変わりはない。慣習・文化というくくりでは、現地企業保護や通関業務の遅延なども、日系企業にとっての悩みの種だ。

リスク21●模倣が常態化

 現地企業は、「××の中国版」といううたい文句で、海賊版を製造・販売しているケースが常態化している。地方政府も現地企業の保護や利権を背景に、海賊版の取り締まりにそれほど熱心でない場合があるという。打開策の一つは、現地での製造・販売体制を確立し、現地企業が追随できないスピードで、ニーズに合った新製品を提供することだろう。

リスク22●海賊版ソフトに注意

図●海賊版ソフト対策
図●海賊版ソフト対策
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 中国では依然として、海賊版ソフトが市場に広く出回っている。このため、社員が意図せずして海賊版ソフトを業務用パソコンにインストールしてしまうケースがある。

 意識的でないとしても、海賊版の利用は明らかに企業のコンプライアンスに違反する。

 そこで多くの日系企業では、ソフトウエアメーカーとの間で一括して正規版を購入する契約を結んだり、業務用パソコンにインストールするすべてのソフトをサーバーで一元管理するなどの施策を実施している()。

リスク23●現地企業保護

 利権の絡みなどから、特に地方政府の現地企業保護の姿勢は顕著。特許侵害などで訴訟を起こしても、裁判官の現地企業寄りの姿勢はあからさまという。現地事情に詳しい日系企業の現地法人元幹部は「地方政府など行政機関に対しては、日頃から技術移転や製品の供給などを通じて、中国の社会や産業界へ貢献していることをアピールしておく必要がある」と指摘する。

リスク24●通関業務の遅延

 最近、中国の税関当局が日本向けの輸出品などに対する検査を強化しており、通関業務の遅延が頻発しているという。尖閣諸島沖で発生した中国漁船衝突事件の影響もあるとみられる。

リスク25●暗黙の了解は通用せず

 「言わなくても分かるだろう」といった暗黙の了解は、中国ではトラブルの元になる。「言った、言わない」で労力と時間を浪費しないためには、日本人管理者が現地社員に対して明確な指示を与える必要がある。