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 BtoB(企業間取引)では、アライアンス、つまりパートナー企業と協業して顧客開拓を行うことが有効だ。一番効果的なマーケティング手法は、すでに顧客を持っている企業にアプローチすることだからだ。

 言い換えると、相手の顧客資産を活用させてもらうことが、顧客開拓を行う上で一番の肝となる。そうすることで、1社1社顧客を開拓するよりも、断然短期間で成果が出る。代理店チャネルの開拓や販売パートナーの開拓などは、まさにアライアンスの一つの手段である。

 以下では、アライアンスをうまく活用することで、現状の戦力でも一気に売上を拡大する方法を2回に分けて紹介しよう。

成功するアライアンスの条件とは

 アライアンスを成功させるためには、主に四つの条件がある。

 一つめは、共同提案できるソリューションを作ること。どちらか一方の商品をかついだり、かつがれたりする構図では、良い関係は続かない。お互いの商品を組み合わせることで、共同提案できるソリューション、つまり両者がWin-Winになるソリューション(Win-Winソリューション)を作ることができて初めて、本当の意味でのアライアンスが成立する。

 アライアンス成功の二つめの条件は、新規顧客開拓を目的とすることである。お互いの会社が持つ既存客に対する取り組みの場合、既存客に対しての売り上げが少し上がっても、マーケットは広がらない。お互いの既存客に対するアプローチは確かに即効性があるが、それだけではアライアンスは長続きしない。既存客へのアプローチが一通り済んだらそれで終わりになってしまう。

 アライアンスを成功させるためには、アライアンスの取り組みをお互いにとって新しいマーケットを開拓したり、新たな収益を生み出するものにする必要がある。イメージとしては、お互いの取り組みでマーケットを拡大させ、広がったマーケットのパイを山分けするシナリオが理想だ。

 3番目の条件は、パートナー企業のリスクを最小限にすることである。アライアンスは、協業を持ちかけたほうがリスクを取らなければならない。アライアンス自体は対等だが、リスクはアライアンスを持ちかけるほうが多く取るべきだ。

 つまり、パートナー企業は面倒な労力をかける必要がなく、最小限の投資で実施でき、限りなくリスクが低い提案を持ちかける。アライアンスによって新規顧客が開拓でき、しかもリスクがほとんどなければ、相手も申し出を断る理由がなくなる。

 最後の条件は、アライアンスを成功させるために最も重要だ。自社のメリットよりもパートナー企業のメリット最優先で考えることである。言葉にすると、「なんだそんなことか」と思われるかもしれないが、意外とここまで考えてアライアンスを組んでいるケースは少ない。

 自社のメリットや都合を先に考えてしまうと、アライアンスを組んでもシナジーが生まれない。「1+1=2」にさえならないことがある。そうならないためにも、まずはパートナー企業のメリットを先に考え、それを実現するために自社はどのような提案をすればよいのか考える必要がある。

 ビジネスを成功させるポイントは、「先に与える」である。相手が先にメリットを得られるような形にすると、不思議とビジネスはうまく進んでいく。