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 米ヒューレット・パッカード(HP)と米マイクロソフトが2011年2月、相次いでスマートフォン事業の強化策を発表した。

 PCで世界トップのHPは、11年春に同社として初めてスマートフォンを出荷する。2月14日~17日にスペインで開催された世界最大級の携帯電話の展示会「Mobile World Congress 2011」で初めて端末を披露した()。

図●国内外のPC大手が打ち出した、スマートフォン事業の強化策
図●国内外のPC大手が打ち出した、スマートフォン事業の強化策

 同社が投入するのは、昨年買収したパームのOS「webOS」を搭載したスマートフォン2機種とタブレットPC1機種である。サーバー製品やクラウドサービスとの一体提供を狙う。

 マイクロソフトは2月11日、携帯電話大手のノキアと戦略提携を発表した。両社は互いの製品開発計画を共有。マイクロソフトのスマートフォン向けOS「Windows Phone」を搭載した端末をノキアが開発する。マイクロソフトが提供する検索サービスや広告サービスをノキア製端末で利用可能にする計画だ。

 両社の狙いは、スマートフォン市場で急速に存在感を増しているグーグルに対抗すること。米調査会社のガートナーによれば、OS別のスマートフォンのシェアで、グーグルが提供するAndroidは2位。3.9%(2009年)から22.7%(2010年)にシェアを急拡大させた。逆にマイクロソフトは8.7%(2009年)から4.2%(2010年)にシェアを落とし、“スマホブーム”に出遅れた格好だった。

 “PCの雄”であるHPとマイクロソフトがスマートフォン市場に攻勢をかけ始めたのは、IT端末の主役がPCからスマートフォンへ移ってきたからだ。両社のスマートフォン強化策は、潮目が変わったことを象徴している。

 今年が転換点であることは、調査会社の予測からも見て取れる。米調査会社のIDCの予測によれば、スマートフォンの年間出荷台数が今年、PCのそれを上回る。スマートフォンの普及は、PC需要を押し下げることにつながる。

 コンテンツ閲覧であれば、スマートフォンで十分。小型のノートPCはスマートフォンに取って変わられているはずだ。

 日本でも、国内PC最大手のNECが、Androidを搭載したスマートフォンを3月に投入する。「韓国や台湾のメーカーだけでなく、国内勢に比べても製品化で出遅れていた。新製品を機に巻き返しを図る」と、NECカシオモバイルコミュニケーションズの山崎耕司社長は話す。