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 プロジェクトをやり遂げても、それが成長につながるとは限らない。ITエンジニア自身が、スキルアップのために日々取り組むことが大切だ。育つエンジニアはどう行動しているのか。五つの習慣を紹介する。

 プロジェクトの納期は厳しかったが、なんとか自分が担当する仕事をやり遂げられた──。プロジェクトが終わったとき、多くのITエンジニアは達成感を得られるに違いない。しかしその達成感は、必ずしもスキルアップとイコールではない。NTTデータCCSの梅澤氏は、「達成感があっても、相応のスキルアップが図れていないケースが少なくない」と指摘する。

 例えば、リーダーが毎日出す指示通りに、メンバーが作業を進めているだけのケース。無事プロジェクトが終わったことで、メンバーは「やればできる」と自信を持つかもしれない。

 しかし、「自ら考えて判断することなくプロジェクトが進んでしまうと、ITエンジニアのスキルは思うようには向上しない」(アグレックス 産業システム事業部 産業システム第1部 マネジャー 青木克之氏)。リーダーからの指示の背景や狙いを把握せず作業をこなしていくだけでは、効率よくプロジェクトを進めるための工夫や、問題が起こったときに対処するようなスキルは身に付かないのだ。

 プロジェクトを成長の場とするためには、ITエンジニア自らが育つ工夫を凝らしていく必要がある。そこでこのPART3では、ITエンジニアが現場で日々取り組むとよい、「育つための習慣」を五つ取り上げる。

 いずれも、プロジェクトでのスキルアップを経験したITエンジニアや、現場で育つITエンジニアを見てきたベテランPMに取材して浮かび上がったものだ。これらの習慣を実践して、達成感とともに、スキルアップという成果をつかみとろう。

1.恥ずかしがらずに質問する

 仕事を進めていく上で、自分の力で調べるだけではどうしても分からないことがある。他のメンバーに質問すればよいのだろうが、これが簡単なようで難しい。「そんなことも知らないの?」と思われてしまうのが恥ずかしいという気持ちがあるからだ。そう思って質問をちゅうちょした経験を持つITエンジニアは少なくないだろう。

 しかし、それでは自ら育つ機会を逸してしまう。育つためには恥ずかしがらずに質問しよう。質問をすることは、知識やノウハウを仕入れる近道だからだ。

 「現場で『なぜなぜ』と質問を繰り返すことで、仕事の意味合いやコツが分かり、自分がリーダーやマネジャーになったときに大変参考になる」と、アイ・ティ・フロンティアの堂野心悟氏(システム構築本部 オープンシステム開発ユニット ITソリューション第一部)は話す。

 例えば、メンバーとしてあるプロジェクトに参加していた堂野氏は、先輩に「WBSで管理する単位はなぜ1日なのか」と尋ねたことがある。先輩は、「WBSでは1週間単位だと粗すぎて進捗をとらえづらいから」と教えてくれた。加えて堂野氏は、「1日という単位にこだわらず、3、4日程度にタスクを区切っていくと管理しやすい場合もある」ということも併せて聞き出し、自分のものにすることができた。

 恥ずかしがらずに質問するコツは、仕事のために必要だと強く意識して「仕事本位」になることだ。アイ・ティ・フロンティアの村上修一氏(AMS第一ユニット 基幹システムソリューション第一部)は、「現場では、話しかけづらい年上の関係者に質問する必要も出てくる。だが、仕事に対して真摯になって質問すれば必ず答えてもらえる」と話す。

 ときには、質問をした相手から「そんなことも分からないの?」と言われることもあるだろう。そのときには、「仕事に必要だということを強調して『すみません。ですがこのことが分からないと仕事を先に進められないんです』と食い下がるとよい」(村上氏)という。