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 システムトラブルはもう二度と起こさない─。実際に「動かないコンピュータ」を経験した企業が、再発防止に真剣に取り組んでいることをみてきた。各社の再発防止策から浮かび上がった、危機回避の心得をまとめた。自社のトラブル予防対策で参考にしていただきたい。

過去のトラブルを風化させない

 トラブル発生から時間が経過すると、当時の状況を知らないシステム担当者が増える。これは仕方のないことだが、危機感が薄れると、また同様のトラブルを起こす可能性が高まる。

 こうした事態を防ぐには、過去のトラブルを風化させないことが重要である(図6)。ANAのように、トラブル発生当時の状況を定期的に振り返る機会を設けたり、楽天証券のように大小問わずにトラブルデータを蓄積したりする、といった取り組みは有効だ。

不要なデータを見極め、捨てる

 顧客データや取引データ、研究開発データなど企業が保持する機密情報が外部に流出すると、ビジネスに大きなダメージがある。

 情報漏洩の防止に向けて対策を打つことは当然だが、限界がある。情報が漏洩した場合を見越して、リスクを最小限に抑えるといった発想も持つべきだ。「機密情報の中に不要なものはないかを見極め、それを捨てる」。こうした姿勢で情報を管理することが得策だと、JR北海道の取り組みから分かる。

図6●システムトラブルを予防するための五つの心得
図6●システムトラブルを予防するための五つの心得

自社のITスキルを常にチェック

 ITベンダーに開発や運用・保守を丸投げすると、システム部門のITスキルが低下する。これがシステムトラブルを招く。

 ユーザー企業は、自社のITスキルのレベルを常にチェックすることが欠かせない。ITベンダーへの過度の依存も禁物だ。

 このためには、ユーザー企業のシステム部門がITスキルを磨き、システム企画や開発、運用・保守で主導権を握るしかない。ソフトバンクや楽天証券は、真正面からこれに取り組んだ。