PR

 2011年3月11日の東日本大震災から2カ月が経過した。4月までは混乱していた職場でも、復興へ本格的な取り組みが始まりつつあるのではないだろうか。

 復興を支えるメンタルヘルス知識として、今回は「不眠」あるいは「寝不足」を取り上げる。「気合いで何とかなるんじゃないか」などと、軽く見てはいけない。不眠や寝不足は心身の疲労回復を妨げるたけでなく、メンタルヘルス不調の要因となり得るものだ。既にメンタルヘルス不調に陥り、不眠が症状として表れているケースもある。

 特に今回の東日本大震災は、東北から北関東にかけて余震の回数がずいぶん多い。せっかく寝付いたのに「ぐらり」と揺れて、起きてしまった経験を持つ人は多いのではないだろうか。夜中や早朝にたびたび余震に起こされて苦しんでいる人も多いだろう。それが高じて不眠に悩む人が増える可能性がある。

 そこで具体的な対処法と、日ごろの睡眠不足を補う工夫を紹介しよう。

不眠にはどのようなものがあるか?

 一口に不眠といっても、一般的に次の3つのタイプがある。

入眠障害:いわゆる「寝付きが悪い」タイプ
中途覚醒:1時間おきなどの間隔でたびたび目が覚めるタイプ
早朝覚醒:午前3時などに目が覚め、寝付けなくなるタイプ

 あなたや関係者がもしも不眠を感じているなら、上記のどのタイプかを確認したい。このうち不眠としてイメージされやすいのは、寝付きが悪い入眠障害だろう。

 しかし入眠障害は比較的心配はいらないことが多い。うつ状態の表れを疑うべきケースとして、中途覚醒と早朝覚醒に注意したほうがよい。

 不眠の原因を、今回の震災の影響も考慮しつつ、列挙してみた()。

図●不眠の原因
図●不眠の原因

 不眠を感じる場合には、震災がきっかけで急性ストレス障害やPTSD(心的外傷後ストレス障害)になったケースや、過去のうつ状態の再発・悪化などがあり得る。しかし、図に示したように、全てが震災や二次災害のせいだけだとは限らない。就寝環境や生活習慣に問題がある可能性や、体の病気が関わっている可能性もある。そこには改善の余地がある。