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総務省が「対応できるものからSIMロック解除を実施」とガイドラインで定めた2011年4月1日が過ぎた。現時点ではSIMロック解除可能な端末はわずかで、SIMロック解除自体のユーザーのメリットは限定的。一方でSIM単体で入手できるプランが続々と登場。端末と通信を分けて選ぶことができるようになり、ユーザーの選択肢は広がっている。

 SIMロック解除には端末側の準備が必要であるため、現時点で解除可能な端末はNTTドコモの「らくらくフォンベーシック3」に限られる。ガイドラインには強制力がなく、NTTドコモ以外の事業者は解除に消極的だ。仮に他事業者の対応が進んだとしても、通信方式やアプリケーションの制約があることから、携帯事業者間でSIMを入れ替えて同等のサービスを利用できることはない。

 SIMロック解除の本質は、一般に言われるような「事業者間のSIMの差し替え」とは別のところにある。SIMロック解除の推進役といえる日本通信の福田尚久代表取締役専務 CFOは「これまで一体だった携帯端末と通信料金を分離し、それぞれに競争をもたらすこと」と言う。各市場に新規プレーヤーが登場することこそ、ユーザーのメリットになると強調する。

 実際、既にSIM単体市場が立ち上がりつつある。2010年から11年にかけてMVNO(仮想移動体通信事業者)や携帯電話事業者からSIM単体の販売プランが続々と登場している(表1)。MVNOが提供するSIM単体プランの多くが、携帯電話事業者の通信プランよりも格安で、ユーザーの選択肢が増えている。海外製のSIMロックフリー端末の流通も拡大しており、SIM単体プランと組み合わせて利用できる。

表1●主なSIMフリー端末向けのSIM単体提供プラン<br>発売日順に並べた。
表1●主なSIMフリー端末向けのSIM単体提供プラン
発売日順に並べた。
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