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写真14●TCSのVラジャンナ バイスプレジデント
写真14●TCSのVラジャンナ バイスプレジデント

 「世界に160以上ある拠点の中でも、ここはデリバリセンターとして最上位に位置付けられている大規模拠点の一つ」。TCSのハイデラバード拠点全体を統括するVラジャンナ バイスプレジデントは胸を張る(写真14)。

 TCSのデリバリセンターは、規模ごとに三種類に分けられる。一つが「グローバルデリバリセンター(GDC)」と呼ばれる大規模サービス拠点。5000人以上の人員を抱える。二つ目が「リージョナルデリバリセンター(RDC)」で、現地のローカル化が重要なエリアの中規模拠点となっている。日本や韓国、中国向けのサービスセンターがここに含まれる。残りの一つが、「ニアショアデリバリセンター(NDC)で、輸出入の業務や規制対応のために顧客拠点の近く設置する小規模拠点だ。

 これらのセンターは場所や規模が異なるものの、「標準化された開発手法やサービス提供体制が確立され適用されており、すべて同品質、どの拠点でも同水準のサービスレベルを保てるようにしてある」(ラジャンナ バイスプレジデント)。

最大規模の大規模サービス拠点に位置づけ

 ハイデラバードのセンターは前述のようにGDCの一つとして機能。同市内にTCSは合計5つのオフィスを構え、合わせて約1万5000人が働いている。2~3年後には、ハイデラバードの拠点全体で2万5000人に増やす計画だという。同市のTCSの拠点でもっとも広大なセンターが「シナジーパーク」と呼ばれるオフィス(写真15写真16)。51エーカーの敷地を持ち、既に三つのオフィスビルが建ち並ぶ。まだ土地が余っているため、今後の増員に向け新しいオフィスビルを敷地内に建設していく予定だ。

写真15●TCSのオフィス受付
写真15●TCSのオフィス受付
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写真16●TCSのハイデラバード拠点の一つ「シナジーパーク」
写真16●TCSのハイデラバード拠点の一つ「シナジーパーク」
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 同オフィスでは、金融や通信、製造、公共など業種向けのシステム開発・運用部隊、産業に依存しないアプリ開発、テスト工程担当、ERPなどのパッケージ導入などの専任要員を抱えている。サービスだけでなく研究開発拠点の機能も持つ。具体的には情報セキュリティーやバイオインフォマティクス、金融向けITの最先端技術の研究開発を進めているという。

 現在、ハイデラバードの拠点からサービス提供している顧客数は50社程度。北米の顧客が大半だ。シナジーパークのオフィス内は受付以外、一切の撮影は禁止されている。インタビュールームにたどり着くまでにチラリと垣間見えたオフィス内部は、顧客ごとにグループが分かれた部屋が並んでいた。ここでは、特に高いセキュリティーを求めている顧客向けの開発がおこなわれている場所のようだった。部屋のドアごとに米国の大手銀行や精密機器会社などの社名が書かれたフダが掲げられている。それぞれのドアに付いた小さな窓の向こうには、インド人技術者がモニターを眺めながら作業している様子が見えた。

優秀な技術者を確保しやすいハイデラバード

 「(ハイデラバードが属する)アーンドラ・プラデーシュ州では、約50の大学が集まっている。ここから毎年約14万人が卒業し、そのうち9万人程度がITやエレクトロニクスなど技術系人材」とラジャンナ バイスプレジデントは話す。他の州と比べ、教育機関が多いのが特徴で、優秀な技術者を毎年数多く輩出するため、人材の大量確保がしやすいエリアだという。国内ITベンダーと同様に印IT最大手のTCSにとっても、教育機関や特区が集まるハイデラバードはサービス拠点としての重要度がますます高まりそうだ。