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 CentOSプロジェクトは2011年4月8日、Red Hat Enterpirse LinuxクローンOSの新版「CentOS 5.6」をリリースした。5.6はCentOS 5.5のマイナー更新版であるが、最新のRHEL6の機能を数多く取り込んでいる。

 CentOSはRed Hat Enterprise Linux(以下、RHEL)との100%バイナリー互換(クローン)を目指したLinuxディストリビューションである。2011年4月8日にCentOS 5系列の最新版である「CentOS 5.6」がリリースされた(写真1)。同年1月にリリースされたRHEL5.6に対応するバージョンだ。

写真1 RHELクローンOS「CentOS 5.6」
Red Hat Enterprise Linux 5.6のソースコードを基に作成された
写真1 RHELクローンOS「CentOS 5.6」

 このCentOS 5.6は「http://isoredirect.centos.org/centos/5/isos/」のリンクに記されたサイトから無償ダウンロード可能である。また、CentOS 5.5がインストールされている環境から「yum update」コマンドを実行するだけで、CentOS 5.6にアップグレードできる*1

*1 いくつかの既知の不具合があるため、インストールおよび更新前にCentOS 5.6のリリースノートに目を通していただきたい。

 CentOS 5.6には多くのセキュリティ修正やバグ修正に加え、様々な機能の拡張も図られている。おもなものは表1の通り。これらの新機能や改良点の大半は、RHEL6で加わったものであり、RHEL5.6にバックポートされた。

表1 CentOS 5.6のおもな新機能や改良点
表1 CentOS 5.6のおもな新機能や改良点

 RHEL6は、RHELの最も新しい系列。実は、5.6よりも前の昨年11月10日にRHEL6.0としてリリースされている。

 このRHEL6.0に対応するCentOS 6.0もいち早くリリースする予定であった。しかし、CentOS開発の中心であるKaranbir Singh氏に負担が大きくかかっている状況であり、RHEL6.0がリリースされた同時期からCentOS 6.0の開発が始まったが、その作業が遅れていった。

 RHEL5.6がリリースされた2011年1月13日に、Singh氏がTwitterで5.6と6.0の開発を並行で進めるか、あるいはどちらかを優先すべきかと投げかけた。インストール済みの環境への影響が大きいため、5.6を優先してほしいという意見が多く、CentOS 5.6を先に開発してリリースすることになった。

 2011年4月中旬時点でもCentOS 5.6の作業が残っており、これが終わってからCentOS 6.0の開発が本格的に再開されると思われる。なお、2011年3月26日のSingh氏のTwitterでの発言によると、「CentOS 6のリリースは遠くない。注意を要するパッケージが10%くらいある」とのことである。