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 「Kinect」は米Microsoftが発売したジェスチャー認識用デバイス。Kinectのプログラミング解説本としてはこの本が世界初である。いち早くこのような日本語書籍を企画、執筆した著者と編集者に拍手を送りたい。

 短い時間で書かれたと思われるが、Kinectプログラミングの面白さと、NUI(Natural User Interface)と呼ばれる新しいユーザーインタフェースの可能性を十分に伝える内容となっている。特にお薦めなのは応用編。OpenCVを組み合わせた物体検出や、KinectでPowerPointを操作するといった、Kinectプログラミングに興味を持つプログラマであれば誰もが試してみたいであろうサンプルプログラムを提示する。説明文はやや少なめだが、「Kinectでこんなことができるのか!自分でもやってみたい!」と創作意欲を刺激されること請け合いだ。

 もちろん、「手の動きのトラッキング」や「腕の円運動や上下左右運動の検出」など、基本的なジェスチャー認識についてもC++やC#のサンプルコードを使って解説する。これらを参考にすれば、自作のアプリケーションに比較的簡単にジェスチャー操作機能を組み込めるだろう。

 KinectはXbox 360とWindowsだけではなく、LinuxとMac OS Xでも利用できる。この本ではLinux/Mac OS Xでの環境構築についても説明する。ジェスチャー操作は、一昔前なら先進企業の研究所にでも入らなければ扱えなかった技術だ。それが安価な機器で個人レベルでできてしまうのだからすごい時代である。この書籍や弊誌今月号の記事などを参考に、ぜひKinectプログラミングに挑戦してみてほしい。

KINECT

KINECT
中村薫著
秀和システム発行
3360円(税込)