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 2008年に米国ロサンゼルスで開催されたマイクロソフトの技術カンファレンス「PDC(Professional Developers Conference)」で、マイクロソフト初のクラウドサービスとして発表された「Windows Azure Platform」。2010年2月から本格的な商用サービスを開始し、すでに1年以上が経過している(図1)。2011年3月の大震災以後、多くの企業がクラウド環境に関心を寄せる中、マイクロソフトは「クラウドガール」なる萌えキャラを携えて、PRキャンペーンを繰り広げている。

図1●マイクロソフトのクラウドOS「Windows Azure Platform」<br>Windows Azure Platformは、コンピューティングリソースを従量課金で利用できるクラウドサービスである。先行する「Amazon EC2」や「Google App Engine」と何が違うのだろうか。
図1●マイクロソフトのクラウドOS「Windows Azure Platform」
Windows Azure Platformは、コンピューティングリソースを従量課金で利用できるクラウドサービスである。先行する「Amazon EC2」や「Google App Engine」と何が違うのだろうか。
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 本連載では、このWindows Azure Platformを利用する具体的な手順を解説していく。筆者が実際にWindows Azure Platformへ申し込み、設定方法や開発環境の使い勝手を紹介するものだ。第1回となる今回は、Windows Azure Platformの概要から、導入特別プランへの申し込みまでを解説しよう。

ホスティングサービスの新時代

 中小企業や個人がWebサービスを公開する手段はいくつも考えられるが、サーバー構築や運用の手軽さを考えると「ホスティングサービス」が有力候補となるのは間違いない。この「ホスティングサービス」や「レンタルサーバー」という業態は、ここ数年で急速に普及し価格競争も激化している。中には月に数百円で利用できるサービスもある。

 ただ安価なサービスのほとんどが、サーバーを分割してその一部をレンタルする「共用サーバー方式」である。そのため、急激なアクセス数の増加に対して「レスポンスの速度が低下する」「すぐダウンする」など、安かろう悪かろうのイメージは払拭し切れていない。この問題に対処するには、サーバーを高性能なものにスケールアップする、もしくはロードバランサーなどでスケールアウトすればよいが、それでは初期投資の面で無駄が多くなる。

 このような利用者の不満に一石を投じたのが、「Amazon EC2(Elastic Computing Cloud)」だ。Amazon EC2は、SLA(Service Lebel Agreement)で99.95%の稼働率を保証するレンタルサーバーでありながら「従量課金」を採用している。つまりアクセス数の少ない初期段階では費用はほとんど発生せず、アクセスが増えてトラフィックが増加すると、ダイナミックにスケールが拡張するようになっている。当然その分の課金も増えることになるが、非常に合理的な考え方だ。

 このような「従量課金」の考え方は、後にグーグルの「Google App Engine」や、追従する形でマイクロソフトの「Windows Azure Platform」といったクラウドサービスでも採用されることになる。

 ここで登場した「Amazon EC2」「Google App Engine」「Windows Azure Platform」は、PaaSかIaaSかという違いこそあれ、どれもコンピューティング・リソースを従量課金で利用できる「クラウドサービス」という点で同じだ。では、マイクロソフトのWindows Azure Platformは、他のサービスと何が違うのだろうか。

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