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 政府が制度化に取り組んできた、いわゆる「共通番号」が、ようやく一つの節目を迎えた。政府・与党社会保障改革検討本部は6月30日に、「社会保障・税番号大綱」を決定した。同大綱はパブリックコメントを反映して修正されるが、基本的に「番号法案(仮称)」の原案となるものだ。国民一人ひとりに割り当てた番号を用いることで、これまで実現できなかった国民にとって利便性の高い行政サービスの実現を目指すことになる。

 民主党が2009年9月に政権に就いてから2年弱。迷走する政策も目に付く中で、社会保障と税の一体改革は着々と議論が進められてきた。2011年1月には、国民ID制度の導入を推進する高度情報通信ネットワーク社会推進本部(IT戦略本部)と共同で作業部会を設置。専門家による事務的な検討を加速させたのも奏功した。

 国会での法案審議の行方次第ではあるが、政府は3年後の2014年6月に国民一人ひとりに番号を割り当て、2015年1月以降に番号を利用した行政サービスを始める意向である。この機会に、番号制度の実現に向けたこれまでの歩みを振り返り、IT基盤をフル活用した行政サービスの新しい姿を思い描いてみるのはいかがだろうか。

キーワード解説

国民ID制度

記者の眼

「国民ID」制度の姿はこうなる

番号制度と国民ID制度、最初の山場へ

共通番号は見えるが国民IDは目に見えない

共通番号の名称が「マイナンバー」に決まった経緯は?

識者の見方

日本が抱える「コンピュータ政策失敗」の傷跡

政府の新IT戦略は行政窓口サービスのワンストップ化を促進するか

共通番号制、住基ネットを活用

「失敗すればIT後進国に」、経団連が番号制度の実現を強力アピール

共通番号で切れ味のよい社会に、カギは国民と政府の契約

行政による個人情報活用に対する住民の期待と懸念【前編】

行政による個人情報活用に対する住民の期待と懸念【後編】

検討の経緯(2010年6月~)

国民IDのシステム開発に6100億円

2010年4月を目途に情報通信技術基本戦略を決定へ

共通番号制「税と社会保障」軸に---政府3案提示

政府が社会保障改革の集中検討会議を設置、番号制度導入に向けた法改正を検討

共通番号、災害時も活用 政府・与党要綱、利用範囲示す

政府が共通番号の名称募集を開始

番号制度の大綱案まとまる、年金、税務など6分野で共通番号

社会保障・税番号大綱が決定、共通番号の名称は「マイナンバー」に