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 企業ユーザーの間で、ネットワークの「見える化」が注目され始めている。論理的なネットワークの構成や、それぞれのトラフィックを把握しようという動きだ(図1)。背景には、クラウドコンピューティングなどネットワークを前提とするモデルが浸透してきたこと、それを支えるWAN/LANが複雑になってきたことがある。事業継続計画(BCP)や、ネットワークのコスト抑制への意識の高まりも影響している。

図1●環境の変化によりネットワーク「見える化」の重要性が高まっている
図1●環境の変化によりネットワーク「見える化」の重要性が高まっている
ネットワークの見える化は、トラフィックやネットワークの利用状況、ネットワーク構成(トポロジー)を詳細に把握すること。
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ますます複雑になるネットワーク

 仮想化を含むサーバー統合、利用するアプリケーションの増加などに伴って、いまの企業ネットワークには多種多様なトラフィックが流れるようになった。拠点間通信のトラフィックを集約するWANはもちろん、データセンターなどサーバー設置場所となる拠点では、LANにも様々なトラフィックが相乗りする。これは、ネットワークの動作状況がはっきりとは“見えなく”なってきていることを意味する。

 また、新規にアプリケーションを加えるケース、既存アプリをクラウドサービスに置き換えるケースなど、トラフィックパターンが変わることは珍しくない。サーバー仮想化によって、実際に動作するサーバーの場所が変わることもある。無線LANやスマートフォンの台頭により端末が移動するケースが増え、様々な場所からトラフィックが発生するようにもなってきた。こうした複雑化によって、トラブルのパターンが増える。

 加えて、バーチャルLAN(VLAN)などの仕組みにより、物理的なネットワーク構成だけでは、端末からサーバーまでのエンドツーエンドの論理的な経路は読み取りづらくなっている。一部の構成を変える場合には設定変更に手間がかかるし、トラブルの際には問題の所在を把握しにくい。

 そこで注目されるのが見える化だ。決して目新しいアイデアではない。ただ、ネットワークの重要性の高まりとともに、見える化のニーズが押し上げられている。マクニカネットワークスの山田英輝技術統括部プロダクト技術4部第4課課長代理は、「ネットワークの見える化には、二つの目的がある」とする。一つはトラブルシューティング。もう一つは増強する回線や新規導入する機器が、投資効果のあるものかどうかを見極める材料にすることである。