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 「被災地に役立つITを、現地でニーズを直接聞き開発したい」---ボランティアによる復興支援コミュニティHack for Japanが、岩手県遠野市のボランティアセンターなどで2011年7月23日から30日にかけて開発イベントを開催した。同イベントの様子を、前後編に分けてお送りする。

 「自分の力を復興のために役立てたい」というたくさんの思いが集まるボランティアセンター。そこに「ITスキルを復興のために役立てたい」という人々が集まった。

Hack fo Japan 遠野会場アイデアソン

 Hack for Japanは、IT企業の技術者などが集まり、被災者支援や復興に役立つアプリの開発を支援しているコミュニティだ。インターネット上での呼びかけで有志が集まり、震災の1週間後に第1回のアイデアソン(アイデアを出しあうイベント)、ハッカソン(プログラムを開発するイベント)を京都などで、第2回は5月に仙台市や会津若松市、東京など6会場で開催(関連記事:「復興のためにITでできること」---「Hack for Japan」ハッカソンが仙台など6カ所で開催)。全会場合わせて100人を大きく超える参加者があった。ネットでの参加者を合わせて数百人に上る。イベントをきっかけに多くのアプリケーションやサービスの開発が始まり、現在も数十のプロジェクトが活動している。

 第3回アイデアソンおよびハッカソンの会場は、東京、仙台、会津若松市、遠野。今回初めて会場となった遠野の遠野市総合福祉センターには、岩手県最大のボランティアセンターである「遠野まごころネット」がある。このボランティアセンターの一室で、「ボランティアの人々から寝起きを共にして、直接要望を聞き、そのニーズをITで手助けしたい」との思いから遠野での開催が企画された。

「遠野まごころネット」がある遠野市総合福祉センター

 遠野まごろろネットから、大勢のボランティアが毎朝、釜石市や大槌町、陸前高田などの被災地へ赴き、夕暮れと共に戻ってくる。Hack for Japanの中心メンバーのひとり、岩切晃子氏は釜石市の出身だ。岩切氏は現在東京在住である。「離れてしまったふるさとのために、何かできることはないかとずっと思っていた」、と岩切氏は言う(関連記事:「東北の自立のための足がかりを築く」、被災地支援コミュニティHack for Japanに聞く)。