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 OpenGL ESは、3D空間を描画するためのライブラリであるOpenGLの組み込みシステム向けバージョンだ。この本は、OpenGL ESを使ったAndroidアプリ「ShakeDroid」で知られる著者が、Android端末をターゲットプラットフォームとして、初めて3Dプログラムを学ぶ人向けに書き下ろした入門書である。OpenGL ESの元になったOpenGLとは何なのかから始め、Eclipseでのプロジェクトのセットアップ、簡単な2D図形の描画、複数の3Dモデルを扱う方法とその実装、ライトやマテリアルなどの応用的な知識、実際のツールとの連携まで、順を追って解説する。

 全体を15章で構成しており、1章当たりのページ数が10~20ページ程度と比較的短いので、教科書的に学習していくのに適している。ただし、決して堅苦しくはならず、Javaのサンプルコードを交えつつ、平易な語り口でテンポ良く説明する。例えば、プログラムで3Dを扱う際に必須となる「行列」に関しては、最低限必要な知識を17ページで手際よく解説している。熱意を持って読み始めた人であれば、最後まで読み通すことは決して難しくないだろう。

 多くのAndroid端末とiPhoneがOpenGL ESを処理するための専用ハードウエアを搭載している。OpenGL ESを使った3Dアプリケーションに対するニーズはこれからますます高まっていくだろう。この本はAndroid端末をターゲットとしているのでJavaからOpenGL ESのAPI(Application Programming Interface)を利用する方法を解説しているが、ほかのプラットフォームでの利用もスムーズだろう。

初めてのOpenGL ES

初めてのOpenGL ES
山下武志著
オライリー・ジャパン発行
2940円(税込)