PR

 インターネット上でやり取りされたデータの総量は2010年の1年間だけで245エクサバイト(EB)に達した。日本語では2垓4500京バイトと表記する。インターネットができてから2009年までのデータ総量が150EB、その半分の75EBは2000年以降に発生したものだから、爆発的な増加といっていいだろう。

 なぜこれほど大量のデータがインターネット上でやり取りされるようになったのか。その理由として、PC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの情報機器を複数所有する人が増えたこと、インターネットに音声、静止画、動画といったリッチなデータを送り出していることなどがある。

半導体テクノロジーは原則2年ごとに最新版に

インテル 取締役副社長 宗像 義恵 氏
インテル
取締役副社長
宗像 義恵 氏

 この大量データ時代にコンピューティング分野で企業はコンシューマー化、クラウドコンピューティング、セキュリティといった課題に直面している。その解決策として、インテルは電力効率と性能、接続性、セキュリティの3分野に力を注いでいる。

 このうち、電力効率と性能を高めるための鍵になるのが半導体テクノロジーだ。インテルは原則として2年ごとに最新の半導体テクノロジーを組み込んだ新世代のプロセッサーを投入することにしている。今年中にTRI-GATEと呼ばれる3次元構造のトランジスターを搭載した新世代を世界で初めて量産出荷する計画。チップ内部の線幅も22ナノメートル(nm)と一段と微細化され、電力効率で50%(アクティブ電力削減)、性能でも37%の向上を達成できる見込みだ。

 また、接続性を高めるために有線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)と無線LANはもちろん、モバイルWiMAXなどのMAN(同メトロポリタン)、BluetoothなどのPAN(同パーソナル)、非接触型ICカードなどのNFC(近距離無線通信)、携帯電話についても現行の第3世代(3G)だけでなく、近く登場するLTE(3.9G)など、様々な通信技術を活用し、高い接続性を支える。

 セキュリティについてはハードウエアとソフトウエアの両面で対応している。インテルvProテクノロジーには盗難や紛失時にデータを保護するためのIntel Anti-Theft Technologyを組み込み、セキュリティソフト大手のマカフィーの買収も今年3月に完了した。

ノートPCの普及率は高いがモビリティ比率は低い日本

 この3分野に力を注いだことで、ユーザー体験の向上、バッテリーの長時間動作による生産性の向上、多様な高速ネットワークへの接続、ハードウエアとビジネスデータの保護といった利益をユーザーは享受できるようになった。OECD加盟31カ国を対象にした調査によると、PCへの投資と労働生産性の間には正の相関があるいう。PCの導入、とりわけモビリティ(モバイル運用性)の高いPCの導入は企業の重要な経営課題として扱われるべきだろう。

 では、日本の状況はどうか。日本はノートPCの比率が高いが、モビリティ比率は25%ほどと高くない。ノートPCの利用者を対象とした調査によると「会社の許可があれば使いたい」と「セキュリティが心配」という回答がそれぞれ25%に達し、セキュリティが障壁になっているようだ。それなら、強固なセキュリティ対策機能を搭載した製品やサービスを選び、モビリティを考慮に入れたコンプライアンス対策を企業が導入すれば、モビリティ比率は一段と高くなるに違いない。

 世界でおよそ8万人が働くインテルでは約9万台のPCを導入し、うち7万台がノートPCだ。インテルの日本法人ではノートPCがほぼ100%に達し、すべての従業員に社外への持ち出しを許している。

 こうしたモビリティの高さは、事業継続性を高めるために有用だ。東日本大震災の際、インテルは国内の全従業員に自宅勤務を指示した。つくば本社で建物が被害を受けたほか、交通網がマヒしたためだ。しかし、当社の従業員はノートPCを持ち歩くことに慣れているうえ、ソフトフォンを迅速に導入したこともあり、自宅でも普段と変わらない業務を続けられた。

 米オレゴン州での大雪害(2004年と2008年)、香港で発生したSARS(2005年)、中国の四川大地震(2008年)、アイスランドで起きた火山噴火(2010年)などの際も、現地のインテルの拠点は同じようなやり方で事業を継続している。

クラウドなどによりインフラにも大量データに備えた対策が必要に

 ノートPCを持ち歩くだけでなく、スマートフォンやタブレット端末の利用も急増している。それに伴って、サーバーなどのインフラストラクチャー側の強化はこれまで以上に求められる。目安としては、スマートフォンでは600台ごとに、タブレット端末の場合は122台ごとにサーバーの増設が必要になる。そうした拡張を企業内で続けていくのは難しいので、クラウドコンピューティングと連携できるコンピューティングに対するニーズが高まっている。

 このような時代に求められるインフラストラクチャーの条件としてインテルが考えているのは効率的、シンプル、セキュア、オープンの4点だ。電力効率が高く、イーサネットを利用して柔軟に構築ができ、企業と個人のデータをきちんと保護してくれるような製品やサービスを、相互運用性が担保されたオープンシステムとして利用できなければならない。この考えに基づき、インテルは「クラウド2015ビジョン」を発表した。

 このビジョンにはシームレス連携、自動化、クライアント認識の3つのコンセプトがある。シームレス連携では、パブリックとプライベートのクラウド間で通信・データ・サービスを簡単に移動し、データのセキュアな共有を実現する。また、自動化によってIT運用管理の工数を削減し、サービスとリソースの指定・配置・プロビジョニングなどに要する人手を最小限に抑え、企業はイノベーションそのものに集中できる。さらに、クライアント認識では、ユーザーが使用中の機器の特性や機能に基づいてサービスを最適化し、使用中の場所と状況に応じて最善のモバイル運用環境を提供する。

 東日本大震災から復興し、再生を成し遂げるためにも、力強い企業活動が不可欠になる。その事業戦略を立案する際、ぜひ最新IT機器の投資も組み込んでいただきたい。