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 初めてのLibreOfficeカンファレンスが2011年10月12日から15日までの4日間、フランスの首都であるパリで開催されました。WebベースのLibreOfficeがお披露目され、フランスの政府機関で50万台のデスクトップでOpenOffice.orgからLibreOfficeへの移行が進められていることも明らかになりました。

 第1回LibreOfficeカンファレンスの会場はパリの中心部にある、フリーソフトウェアプロジェクト/オープンソースソフトウェアプロジェクトの交流の場である「La Cantine」とパリの南方に位置するフリーソフトウエアの研究機関「IRILL」の2カ所に分かれていました(写真1)。

写真1 LibreOfficeカンファレンスの会場の1つであるレストラン「La Cantine」
写真1 LibreOfficeカンファレンスの会場の1つである「La Cantine」
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 LibreOfficeが発足したのは2010年9月ですから、今回は誕生から1年が経ち、ちょうど開発が活発になっている中での初カンファレンスとなりました。全体で集まるクロージングセッションで、筆者がざっと数えたところ参加人数は80人ほどでした。日本からは筆者を含めて6人が参加。このうちLibreOffice日本語チームメンバーは4人でした。日本語チームのメンバーで、表計算ソフト「Calc」の主要な開発者である吉田浩平氏も、在住先の米国から参加していました。

 カンファレンスの参加前は、OpenOffice.orgの開発は終了していることから、米Oracle社でOpenOffice.orgを開発していたメンバーの動向は気になっていました。全員がOracle社から解雇されたようですが、多くの開発メンバーがカンファレンスに参加していました。Calcの主要な開発者だったEike Rathke氏と、OpenOffice.orgで重要な開発メンバーだったStephan Bergmann氏は、共に米Red Hat社に移籍しての参加だったようです。ほかにも、米Novell社や英Canonical社に移籍して開発メンバーが、会場で元気な顔を見せていました。会場でお会いした開発メンバーは皆、前のめりに活動している様子でした。

OpenOffice.org時代よりも企業色が薄まる

 カンファレンスの雰囲気は、以前のOpenOffice.orgのときと様変わりしていました。OpenOffice.orgのカンファレンスは2003年から2010年まで毎年開催されていましたが、所属企業ごとに参加者が固まって行動したり、企業色の強いものでした。LibreOfficeのカンファレンスは今回が初めてですが、ボランティアで開発に関わる参加者も企業からの参加者も一緒になって議論に参加していたのです。OpenOffice.orgのカンファレンスに比べて、参加者が一体化したような非常に良い雰囲気で進められていた印象を受けました。

 2日目と3日目には、数分という短い持ち時間でプレゼンテーションするライトニングトークが開催されました(写真2)。筆者が聴講した3日目のライトニングトークでは「Doxygenをどう利用するか」といったことから「gdbを使ったちょっとしたテクニック」、「コミットログの書き方の注意点」といったことまで幅広い話題で盛り上がっていました。最終日の4日目には、KendyことNovell社のJan Holesovsky氏のセッションが開催されました。その場で「どんな部分を改善すべきか」の提案を募るようなこともしていて、フルタイムの開発メンバーからボランティアの開発メンバーまで積極的に提案。多くの参加者が議論を交わし、会場内は熱気に包まれていました。

写真2 ライトニングトークの模様
写真2 ライトニングトークの模様
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