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 新規事業の立ち上げに成功したリーダーに取材すると「もともと考えていたのは違う事業だった」という話を聞くことがある。最初のプランは不発だったが、そこから次の事業を生み出して成功につなげたのだ。この「次の事業」すなわちプランBを構築する体系的なメソッドを詳解するのが本著だ。

 元のアイデア(プランA)を、「成功した先行事例は無いか(類似例)」「人と違っている点はあるか(反例)」「確信を持っているか(未踏の信念)」という3つの視点で見直し、仮説検証して結果を記録する(ダッシュボード)ことを勧める。さらに「売り上げ」「粗利」「運転資金」など5つの要素に注目し、「売り上げは小さいが、運転資金を高速回転することで発展させる」といったビジネスモデルを選択していく。

 米アップルや米グーグル、スペインのザラなど20社の事例を研究し、プランAからBへの変換がどのように起こったかを分析していく。プランAが失敗した事例ばかりではなく、成功した事業から次の事業を派生させた例も含まれる。独創的なアイデアがなくても、改善や模倣から卓越したビジネスモデルを生み出すことは可能だという主張には少し安堵する。

プランB

プランB
ジョン・マリンズ/ランディ・コミサー著
山形 浩生訳
文藝春秋発行
1995円(税込)