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 スコープ明確化の次にやることは、そのスコープの中で実施すべき“作業”を洗い出してリスト化することです。

 先の見通しがない仕事にお金や時間を投じることはできません。そこで、「新たなチャレンジ活動」であるプロジェクトであったとしても、計画段階でスケジュール表を作成したり、必要な作業量を見積もったりして懸命に“モヤモヤ”を取り除いて「プロジェクトの見通し」を立てる訳ですが、それらの“基礎”になるのがこの作業リストなのです。

 また、プロジェクトで実際に作業を進める際には、それぞれの作業の進み具合などをこのリストの項目ごとに確認することになります。つまり、「作業を管理するための単位」にも利用することになる訳です。

 従って、作業リストはプロジェクトの計画や実行時の管理の根幹となるものであり、「プロジェクトの背骨」といえる非常に重要なものなのです。

作業リスト作成における原則

 たとえ計画時に作業を洗いして見通しを立てていても、後になって作業リストに“漏れ”が見つかるとその見通しが崩れることになってしまいます。

 そのような漏れがあった場合には、その作業を追加で行わなければなりません(それを諦めるという手もありますが、プロジェクトの目標に影響を及ぼすような漏れは簡単に諦めることができません)。作業が増えるとなれば、スケジュールを伸ばさないといけないかもしれません。要員や予算を積み増す必要もあるかもしれません。インパクトが小さい漏れであれば良いのですが、致命的な漏れが発見された場合には即座にプロジェクトを窮地に追い込むことになってしまうのです。

 「漏れなく作る」、これが作業リストを作るときの一つめの原則です。

 ただし、ここで勘違いしてはなりません。

 「作業リストを漏れなく作る」=「作業リストを細密に作る」

 ということでは必ずしもないのです。

 もちろん、プロジェクトの見通しを立てるためには細かく作業リストを洗い出すべきなのですが、あまりにも細か過ぎると今度は別の弊害が起こります。

「○○さん、9時から9時4分の間に屋台の暖簾の“お”の字を書くことになっていますが、できていますか?」
「○○さん、9時4分から9時8分の間に屋台の暖簾の“で”の字を書くことになっていますが、できていますか?」

 ちょっと極端な例ですが、これでは確認する方も確認される方もヘトヘトになってしまいます。作業リストは、「暖簾の“お”を書く」「暖簾の“で”を書く」…ではなく、「暖簾の文字入れ」が入っていれば良いのです。“おでん”を“夏のおでん”に変えたからと言ってスケジュールにほとんど影響ないでしょうし、それによっていちいち作業リストやスケジュール表を更新する負担もなくなります。

 大雑把過ぎず、細か過ぎず。これも作業リスト作成における原則です。