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 前回、プロジェクトの作業リストを作成するためには次の2つのパターンがあることを紹介しました。

パターン1:プロジェクトの作業を、その手順を考えながら詳細化する(作業手順で分解)
パターン2:プロジェクトの成果物を分解することで、それを作成する作業が洗い出される(成果物で分解)

 しかし、作業手順で洗い出しを行うと成果物に漏れが起こりやすく、一方成果物視点で作業の洗い出しを行うと「どうやって成果物を作るのか」が曖昧になってしまうというデメリットがあることも述べました。

 今回は2つのパターンをミックスしてそれぞれの弱点をカバーする“ハイブリッド式”の作業リストの作り方を説明しましょう。

プロジェクトのすべての作業は、成果を生み出すためにある

 ハイブリッド式では上記の2パターンの組み合わせになるのですが、実はどちらかのパターンを“主軸”にし、もう一方のパターンでそれを“補強”する、という組み合わせ方になっています。

 さて、どちらのパターンを“主軸”に据えているのか、皆さんお分かりでしょうか?

 正解発表の前に、いま一度“プロジェクト”とは何かを振り返って見ましょう。

 プロジェクトとは「ある期間の中で独自の成果を生む活動」でしたね。つまり、プロジェクトにおけるすべての作業は最終的な成果物を生み出すために行われ、逆に最終的な成果物につながらない作業は一切必要としないのです。

 従って、プロジェクトでは「作業は何か?→作業によって生まれる成果物は何か?」ではなく、「最終的な成果物を構成する成果物は何か?→それらの成果物を生み出すための作業は何か?」の順番で考えた方が効率的なのです。理由は、前者の順序の場合、生み出される成果物とプロジェクトの最終的な成果物を見比べて過不足を検証し、その結果によっては作業を見直すことが必要になってくるからです。

図1●プロジェクトにおける作業と成果物の考え方
図1●プロジェクトにおける作業と成果物の考え方

 そうです、正解はパターン2。

 ハイブリッド式では成果物で分解する方法を主軸にします。

 そして、分解された成果物を“骨格”とし、それらの成果物をどのように作るのかをパターン1の作業手順の分解によって“肉付け”していくのです。

 これが“ハイブリッド式”のコンセプトとなります。

図2●ハイブリッド式作業リストのイメージ
図2●ハイブリッド式作業リストのイメージ

 なお、ここまで話をシンプルにするため、“成果”=“成果物”として説明していますが、プロジェクトの成果が“モノ”ではない場合もあります。

 例えば、新サービスを提供する体制の構築など“ヒト”が対象になるケースもありますし、意識の改革や知名度の向上といった直接目に見えない価値を求めるプロジェクトだってあります。

 これらは「新しいモノを手に入れる」というより、「変化によってある状態を実現する」ことで成果を生み出すプロジェクトであると言えますが、そのような場合は「最終的に実現すべき状態」を出発点として、変化させる“領域”を細分化することで成果物と同じように分解することが可能です。

 例えば、新体制を構築するプロジェクトでは、“営業”、“事務処理”、“顧客サポート”など役割の領域を分割していけば良いのです。