あけましておめでとうございます。
連載7年目に入ったJava技術最前線では、今年も様々なJavaのトピックを取り上げていきたいと思っておりますので、ご愛顧のほどよろしくお願いします。
昨年は久しぶりにJava界隈が賑やかになった感じがあります。Java SE 7のリリースやJavaFX 2.0のリリース。また、Java EEやJava MEでも大きな動きがあった年でした。
この流れを受けて、今年もいろいろな話題がつきない年になりそうです。残念ながら、Java SE 8は2013年に延期されてしまいましたが、Java EE 7やJava ME 7は今年リリース予定です。
筆者が一番注目しているのはJavaFXです。夏にリリース予定のJavaFX 2.1ではMac版、年末にリリース予定のJavaFX 2.2ではLinux版が含まれる予定です。また、グラフィカルにGUIを作成するためのScene Builderというツールも今年リリースされる予定です。
さらに、7年ぶりに東京で開催されるJavaOne Tokyoも見逃せないイベントです。サンフランシスコまでは行けないという方も、東京であればなんとかなるかもしれません。もちろん、筆者も参加する予定です。
このように見ていくと本当に話題が尽きないようですが、今年1年がJavaにとって実り多い年になることを期待しています。
さて、今月はJava SE 7のグラフィックス関連の新機能について紹介していきます。
残念なことにJava SE 7ではグラフィック関連の新機能はあまりありません。Java SE 8ではJavaFXが標準で使用できるようになることもあり、Swing/AWTの機能強化は必要最低限になっています。
とはいうものの、Swingのユーザーもまだ多くいるはずです。Java SE 7での機能強化の中には、これまでずっと待望されていた機能もあるので、ぜひチェックしておきたいところです。
今月取りあげるSwingの新機能を以下に示します。
- 透明フレーム、非矩形フレーム
- 重量コンポーネントと軽量コンポーネントの混在
- JLayerコンポーネント
- Nimbus Look&Feel
これ以外にも、Swingの新機能として、JColorChooserクラスにおけるHSLカラー空間のサポートなどがあります。また、AWT/Java 2Dの新機能のとして、X11におけるXRenderを使用したグラフィックエンジンや、TextLayoutクラスにおけるチベット語のサポート、Linuxにおけるフォント機能の強化などがあります。