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 ジュピターテレコム(J:COM)は2011年12月、ケーブルテレビを扱う業界紙誌を対象に森修一代表取締役社長の新年に向けた合同インタビューを行った。森社長は、2012年に向けた基本的な取り組みを説明するとともに、参加各誌の質問に答えた。

2012年は新有料多チャンネル元年

 森社長は2012年を「新有料多チャンネル元年」と位置づけた。多数の有料BS放送が開局し出揃うためである。この結果、有料放送への認知度がより高まるなど、流れが変わると期待を寄せる。第2は「大競争時代」である。競争は益々厳しくなるが、競争が起こること事態はいいことだという。第3が「ニーズ分散化の鮮明化」を挙げた。ファミリー層だけではなく、若年層や老年層の一人暮らしの増加など、個別のニーズに応えるためには現行のパッケージという考え方に限界があるとした。第4が、スマートフォンやタブレット端末の普及など「道具の多様化」である。

 こうした外部要因の変化に合わせて、J:COMとしては大きく三つの考え方で事業に取り組むという。第1は、「地デジの特需は終わった」ということである。他のメディアと、ケーブルテレビ本来の力で、スクラッチで勝負することになるという。第2は、「成長を維持しながらも、中長期のさらなる発展の基礎を固める元年」になるという。右肩上がりを維持するための投資も必要だが、その一方で可能な資金を捻出し「お客様サービスを拡充したり、インフラの強化を図りたい」と述べた。第3には「KDDIとのアライアンスの推進とともに、住友商事のリソースも積極的にうまく使っていく」ことを挙げた。

インターネットを軸に商品戦略を見直し

 新有料多チャンネル元年との関連では、多チャンネルのパッケージ商品を扱うケーブルテレビの優位性を生かしたい考えを述べると共に、一方で世帯別ニーズの分散化に合わせて商品戦略の見直しを進めることも明らかにした。特にインターネットを軸にした「must buy」的な考え方を強く訴求していく。

 また、サービスの整理統合も進める。「合併などを進めてきた結果、メニューが増えすぎて例えば10世帯しか利用していないものまである」といい、これを統合するとともに、分かりやすいメニューとする。

 道具の多様化との関連では、2011年7月に無料サービスを始めた「TV Everywhere」型サービスについて述べた。検索性など使い勝手のよいものにするためにブラッシュアップしている状況を説明し、有料化は年明けになるという。

 J:COM Everywhereとの関連では、コミュニティチャンネルをできるだけ早くHDTV化する方針を述べた。また、生活支援サービスの拡充に向けて社内でアイデアを募った結果1800件の提案があり、40程度にカテゴリー分けし、そのうち15程度を実用化しようと現在専門のコンサルタントを交えて準備しているという。可能なものから、可能な地域でスタートさせる方針だ。

 こうした検討の中から出てきたアイデアとして検討中のものとして挙げたのが、電力小売りとの組み合わせである。新築マンションのデベロッパーなどと組み「J:COMに加入すれば、安く電力を利用できる」といった世界を想定する。例えば、住友商事の子会社にサミットエナジーという会社あり、電力小売事業を展開している。既に、検討を始めているという。