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 今どきのIT資産管理ソフトは、クライアントパソコンの消費電力を抑える節電にも役立つツールとして注目を集めている。Windowsの「電源オプション」を利用してクライアントパソコンの電源を管理する。ここでは、その仕組みを見てみよう。

OS標準の機能を利用

 電源オプションとは、パソコンが操作されない時間(アイドル時間)の長さに応じて、「ディスプレイの電源を切る」「ハードディスクの電源を切る」「システムスタンバイに入る」といった消費電力を抑えた各状態に移行するOS標準の機能である。それぞれの状態へ移行する時間は通常、コントロールパネルにある「電源オプションのプロパティ」でユーザー自身が設定する。ここで設定した内容は、レジストリーに記述される。

図2●電源オプションの設定をエージェントに変更させる
図2●電源オプションの設定をエージェントに変更させる
管理ソフトからネットワークを通じて、各クライアントパソコンのエージェントに設定を変更する指示を出す。
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 IT資産管理ソフトでは、管理サーバーがクライアントパソコンで稼働するエージェントに、ネットワーク越しに指示を送る。エージェントは、サーバーにクライアントパソコンの情報を通知したり、指定されたパッチ(修正プログラム)を適用したりする。クライアントパソコンの電源管理は、管理サーバーから電源オプションの設定内容をエージェントに通知し、エージェントがレジストリーを書き換えて強制的に適用する(図2)。

 管理サーバーの設定画面はWindows XPの電源オプションをベースにしている製品が多い。そのため、Windows VistaやWindows 7で追加されたディスプレイの輝度を低くしたり、無線LAN機器の消費電力を抑えたりする設定ができない。ただし、レジストリーで設定できる内容なら、基本的にはスクリプトで対応できる。実際「当社のユーザーはスクリプトを自作することで対応している」(シマンテック システムエンジニアリング本部プロダクトSE部シニアシステムエンジニアの有賀 友三氏)という。

ADより混在環境や時間設定に強い

 このように、クライアントパソコンの電源管理は、レジストリーを強制的に変更することで実現している。それなら、WindowsのActive Directory(以下、AD)を使っても実現できる。しかし、IT資産管理ソフトのほうが多機能という点で優れている。

 まず、IT資産管理ソフトならADとワークグループの混在環境でも同じようにポリシーを設定できる。ADでレジストリーを変更できるのは、ADに参加しているクライアントパソコンだけだからだ。

 次に、ポリシーのスケジュール管理をしやすい。ポリシーを時間帯によって変更できる製品がある。例えば電力消費のピークに当たる時間帯だけ、消費電力を抑えた設定にするといった運用ができる。同じことをADによる管理では実現できない