PR

教室の外での活動を重視

あなたのクラスではどのようなことを教えているのでしょうか。

 最初に考えをお話しして、次に運用をお伝えしましょう。最初の数年、私は理論を教えていました。私が講義をして、生徒がメモをとるというスタイルです。しかし、それは起業家精神に反するのじゃないかと思いました。起業家精神は経験です。起業とは一に経験、二に経験です。そこで、「Lean Launchpad」(無駄を省いた発射台)というクラスを設けることにしました。ほとんどの作業を教室の外で行うようにしたのです。

 学生たちは、会社やハードウエア、ソフトウエアなどを構成するために8週間が与えられます。その後「Lean Launchpad」では、「ビジネスモデル・ジェネレーション」の著者であるアレキサンダー・オスターワルダー氏と一緒に会社の作り方を教えるのです。彼は、写真や図などを使って、アイデアをシンプルにまとめろと言います。彼によると、NHKでもGEでもグーグルでも、すべての企業は9個のボックスで示されるのだそうです(写真3)。それがビジネスモデルなんです。5分くらいで何をやるのか書き記し、次の5分で描いてみる。これは、教育者としてのブレークスルーでした。

写真3●「Lean Launchpad」クラスでビジネスモデルを書くのに使われるシート
写真3●「Lean Launchpad」クラスでビジネスモデルを書くのに使われるシート
[画像のクリックで拡大表示]

 ここで最初に教えるのは、「アイデア」をまとめることです。それが、ショッピングサイトであっても、新しいセンサーの開発でも、医療機器でも何でも構いません。アイデアはビジネスモデルの要素の一つにすぎません。もう一つの大事な要素は、「顧客」です。さらに、「流通チャネル」や「需要の創出」もありますね。「利益」もそうです。スタートアップ企業は「お金」を得る必要があります。このほか、「パートナー」、「リソース」、そして「コスト」。これで9個のボックスになりますね。

クラスはどれくらいの規模ですか。

 スタンフォード大学では8~12チームあります。1チームあたり4人なので、全体で32~48人が受講しています。バークレイ校とそのビジネススクールでは10チームあります。NSFのコースでは3カ月ごとに25チーム、年間では100チームが参加しています。