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iPadとHTML5を活用
ガリバーインターナショナル

 中古車の査定担当者がiPadを片手に、車両の状態を丁寧に確認して回る。中古車販売大手、ガリバーインターナショナルの店舗で見られる光景だ。

 ガリバーは中古車の査定業務に使うアプリケーションを自社で開発している。iPad向けに独自のUIを備えたものだ。その使い方を見てみよう。

 査定担当者は車両の外観に傷や補修の跡があるかなどを見て回る。傷などを見つけると、すぐさまiPadを操作する。画面には車の展開図が表示されている。その展開図について、実際の車両に傷があった位置と同じところをタッチする(図1)。

図1●ガリバーインターナショナルが開発した、中古車査定用のiPadアプリケーションの画面例
図1●ガリバーインターナショナルが開発した、中古車査定用のiPadアプリケーションの画面例
傷や補修がある箇所とその程度を選び本部に送るだけで査定額が分かる
[画像のクリックで拡大表示]

 すると、その位置で使われている部品を表示した画面が現れる。その画面で傷や補修の跡、その大小などを選択する。次に、iPadのカメラ機能を使いその様子を撮影する。この操作を繰り返して、車両の状態をiPadに入力する。

アップルの独自言語は使わず

 ガリバーは画面表示にHTML5を使っている。画面の表現力を高め、使い勝手を良くするのが狙いだ。iPad上で動くアプリケーションをHTML5で開発するために、アイキューブドシステムズの開発ツール「Yubizo Engine」を利用する。iPad上で動くアプリケーションの開発にはアップル独自の開発言語「Objective-C」を使うのが一般的だが、ガリバーはそれを使っていない。

 ガリバー経営企画室の椛田泰行氏は「個人向けITサービスのUIなどを参考に、表現力が豊かなHTML5を選んだ」と説明する。

 一連の作業が終わると、画像データと車両の状態を示す入力データが本部の査定担当者に自動送信される。約10分後には、担当者のiPadに査定額が届く。

 査定額が届くまでの10分間は、査定担当者の接客時間だ。実は車両データの自動送信をトリガーに、査定対象車種の「相場情報」がiPadに配信される。相場情報はガリバーが全国の中古車オークションの会場から購入したデータを基に作成したものであり、車両の年式や状態などに応じて算出してある。

 配信が終わると、相場情報の画面に自動的に切り替わる。相場情報を見た担当者は、「だいたいこの程度の査定額になりそうです」と、顧客に伝えられる。

 ガリバーが中古車査定アプリケーションを導入したのは2011年9月のことだ。以前は傷の箇所などを査定用紙に記入し、店舗内のPCの前に移動してから、記入データを入力していた。iPadの導入により「業務効率が格段に上がった」(椛田氏)という。

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