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 前回の連載では、海外における“ソーシャルメディア担当者”が施策を展開していくにあたって強く意識している5つのポイントを紹介した。それらは、現時点で日本国内の担当者が悩ましい課題として認識されているものと、それほど大きく変わることはないものと言えるだろう。基本的に、適切な担当者をどうアサインするか、あるいは(撤退や方針転換におけるフットワークを考慮した上で)どのようなチームを構成していくかといった、組織の話が中心になってきている。

 今回は、その続編という形で、より現場レベルで現在リアルに考えられている点を紹介する。特にFacebookページの運用について、どう考えられているかといった点に焦点を当ててみよう。

ウォールに投稿した内容は16%の購読者にしか届かない

 一カ月ほど前に、本連載で「Facebookの仕様が変わるインパクト」と題して、2012年2月末にニューヨークでFacebookが発表した内容について分析した。このときの発表で、Facebookはもう一つ、大きな事実を明らかにしている。それは「Facebookページにおいて、ウォールから投稿を行なっても、ファンの16%にしか届いていない」というものだ。

 この現状を改めて認識した上で、海外(特に米国の)担当者は自分たちの戦略と方向性の微調整を迫られている。それは一言で言うならば「ファンのエンゲージメントを今以上に重視した上でのコンテンツ展開」だ。

 Facebookページを構築して自社の情報発信チャネルとして利活用していくにあたって、海外でもこれまではまず目立ったキャンペーンを開催したり、あるいは非常に興味を引くアプリを提供するといった方法で、まずユーザーを数多く集めることを重要視していた。そうして一定数集めたファンに対して、自社のプロモーションに関連する情報をどんどん投稿していく、というやり方が多く見られていた。こうした手法は日本国内においても広く使われてきた。

 だが、「投稿がファンの16%にしか届いていない」という事実を改めて認識せざるを得なくなって以降、そのやり方は根本的に見直す必要に迫られてきている。実際に海外の担当者の多くも、ある種の危機感を持ちはじめているのが現状である。仮に1万人のファンが集まっていたとしても、単純計算で1600人にしかリーチしていないということを考えると、非常に問題は深刻になってくる。つまり当初想定されていた規模感が根本からひっくり返されることを意味するわけだ。