日産自動車の課題解決手法「V-up」をベースにした独自の会議手法「日産の会議」を紹介するのが本書。カルロス・ゴーン社長兼最高経営責任者(CEO)が日産再生を期して、肝入りで取り入れた「クロスファンクショナルチーム」と双璧をなす役割を担う。
例えば、付箋とホワイトボードで会議内容を「見える化」するのが特徴の1つ。会議終了後は、付箋が貼り付けられたホワイトボードをデジタルカメラで撮影し、議事録代わりとする。こうした効率化が、東日本大震災でも迅速な初動対応に寄与した。「結局何も決まらず、だらだらと時間だけが過ぎる会議が多い」と感じるビジネスパーソンには得るものが大きい1冊だ。
日産 驚異の会議
漆原 次郎著
東洋経済新報社発行
1575円(税込)