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 セキュリティ関連では、ウイルス対策と迷惑メール対策を調べた。その結果、重点的に対策を施す場所がそれぞれ違うことがわかった。

 ウイルス対策では「自社のパソコンにウイルス対策ソフトを導入している」という回答が非常に多く、約9割に至った(図1)。ウイルスの攻撃を防ぐには、パソコンなどクライアント側に対策ソフトを導入する必要があるためだ。

図1●ウイルスはクライアント側、迷惑メールはサーバー側で対策。ウイルス対策について尋ねたところ、9割近くが自分のパソコン(クライアント)に導入しているという結果だった。クライアント側で実施しないと回避できない攻撃があることが理由だろう。一方、迷惑メール対策は、クライアント/サービスどちら側で実施しても最終的な効果はさほど変わらないことから、ウイルス対策ほどはっきりとした差は見られなかった。
図1●ウイルスはクライアント側、迷惑メールはサーバー側で対策
ウイルス対策について尋ねたところ、9割近くが自分のパソコン(クライアント)に導入しているという結果だった。クライアント側で実施しないと回避できない攻撃があることが理由だろう。一方、迷惑メール対策は、クライアント/サービスどちら側で実施しても最終的な効果はさほど変わらないことから、ウイルス対策ほどはっきりとした差は見られなかった。
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 ウイルスの多くは、パソコンなどを利用するエンドユーザーが危険なWebサイトやメールを閲覧したり、それらに張り付けられた悪質なリンクをうっかりクリックしたりすることで侵入する。USBメモリーなどパソコンに挿し込んでデータを交換する記録媒体経由で感染するウイルスも多い。そのため、サーバー側や、インターネットなど外部ネットワークとの境界ばかり守りを固めても不十分なのだ。実際、「通信事業者、データセンター事業者、クラウド事業者などのウイルス対策サービスを契約して利用している」という回答は1割強にとどまる。

 一方、迷惑メール対策はウイルス対策に比べると導入率が低い。最も多い「自社のサーバーに迷惑メール対策ソフトを導入している」という回答にしても2割程度だ。

 迷惑メール対策はウイルス対策と違って、クライアント/サーバーのどちらで実施しても最終的な効果の違いはあまりない。そのため、パソコン側での対策、アプライアンス製品での対策、通信事業者やデータセンター側での対策の比率が同程度になっている。

 ウイルスの多くは迷惑メールからやってくる。迷惑メール対策の導入はウイルス対策の一環にもなるため、可能なら採用しておきたいところだ。