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 スマートグリッドは、電力、IT、通信という三つの技術を、総合的に電力系統に応用したものである(関連記事)。電力の技術領域はこれまでITや通信の領域と交差することがあまりなかったのだが、スマートグリッドでは互いに関連し合う。

 技術領域が交差すれば、それぞれの技術が互いに矛盾なく結合・統合されることが必須である。技術間の整合性が確保されていなければ、異なった技術を統合することはできない。IT/通信業界の人々にとっては標準化と整合性、すなわち相互運用性として知られていることだろう。電力技術の世界にも同様である。問題は、どのようにしてこれら三つの技術領域がスマートグリッドの中で同時に適用され、摩擦なしにうまく作動するかということになる。

 この記事では、米国立標準技術研究所(NIST:National Institute of Standards and Technology)による「スマートグリッド相互運用性の標準規格開発に関するNISTのフレームワークおよびロードマップ 第2版(Release 2.0 of the NIST Framework and Roadmap for Smart Grid Interoperability Standards)」を参考にしながら、スマートグリッドの標準化と整合性の確立に関して解説する。

 連載の当初の目的は、これの第1版に示されたスマートグリッド内の電力に関する情報の流れのモデルを解説することであり、これは前回までに完了した。この記事では、NISTが行っている活動を解説した後、三つの技術領域それぞれからからスマートグリッドに適用される基本技術と認定されているものと、現在検討されている技術の主なものについて述べる。