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 自らハードウエアを製作してシステムを作ると、ソフトウエアだけでは実現できない独自の世界を構築できます。今回、筆者は映画「天空の城ラピュタ」に登場する“飛行石”に似せたシステムを製作しました。サーボモーターでレーザーを動かし、肉眼でも確認できる国際宇宙ステーション(ISS)の場所を指し示します。Androidスマートフォンと、クラウド上のLinuxサーバーを組み合わせ、手間とコストを抑えました。その製作過程を詳しく紹介します。

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写真1●オープンソースハードウエアの小型ボード「Arduino」
写真1●オープンソースハードウエアの小型ボード「Arduino」
図1●Arduinoのプログラム例
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図1●Arduinoのプログラム例
写真2●高度350kmを時速2.8万kmで飛行する国際宇宙ステーション
写真2●高度350kmを時速2.8万kmで飛行する国際宇宙ステーション
提供:NASA。

 「オープンソース」というとLinuxやApacheといったソフトウエアを思い浮かべることが多いですが、最近「オープンソースハードウエア」が注目を集めています。公開された仕様を基に安価なマイコンボードが発売されていて、電気系の専門知識がなくても簡単なプログラムを書き込むだけで、独自のネット対応デバイスを製作できます。接続したセンサーの入力に応じて、LEDの点灯やモーター制御、無線通信、インターネット連携などが実現可能です。

 最も人気がある小型ボード「Arduino」は3000円前後と安価です(写真1)。CやJavaに似た簡易な言語でプログラムを作成できる開発環境が整備されており、世界中のユーザーが作成したライブラリも豊富です。わずかなコードで様々なハードウエアを制御できます(図1)。

 筆者はこのArduinoを使って、宇宙空間を飛行している国際宇宙ステーション(ISS)の位置をレーザーで指し示す人工衛星観察支援システム「ラピュタの飛行石」を製作しました(ISSは写真2、飛行石が出すレーザーは左上写真参照)。Androidスマートフォンとクラウド上のLinuxサーバーを適材適所で組み合わせ、コストと手間を最小限に抑えました。

 今回、この飛行石の製作過程を詳しく紹介します。1人でも多くの方がパーソナルファブリケーション(個人製作)の世界に興味を持っていただければ幸いです。