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 企業がスマートフォンやタブレット端末を業務に利用する場合、最も気になるのは情報漏洩のリスクだ。本書は、その対策に必要な知識をまとめている。

 システム担当者には、特に4章「セキュリティポリシーを決める際の注意点」の一読を勧める。筆者は、スマホ/タブレット端末はOSや端末の進化が速く、対策の指針が流動的であるため『「とりあえずセキュリティ製品を購入して、あとは運用ルールでカバー」となりやすい』と指摘。『しかし過渡期のいまだからこそ、守るべきセキュリティの本質を見極めることが重要だ』と続ける。情報漏洩原因の数字を挙げ、『セキュリティベンダーが得意な対策に加えて、「人的ミス」や「運用ルールの無視」への対策を行うことがバランスの取れたセキュリティ対策といえる』とする。

 もちろん、iOSやAndroidといったOSごとの脆弱性、それをカバーするための対策、一元管理するためのMDM(Mobile Device Management)に関する情報なども押さえてある。ただ、こうした情報はすぐに陳腐化しやすい。常に情報をアップデートすることを前提に、本書で“本質”と“現状”を把握するといいだろう。

スマートフォンの業務利用におけるセキュリティ対策

スマートフォンの業務利用におけるセキュリティ対策
吉田 晋著
ソフトバンク クリエイティブ発行
2079円(税込)