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 トラフィック増大対策として携帯電話事業者に欠かせなくなった無線LANオフロードの取り組み。現状ではいくつか課題が残っている。

 その一つが特に屋外エリアでは、まだまだオフロード効果がそれほど高くない点だ。総務省は2012年5月にモニター調査(対象:947人)した結果から移動通信トラフィック全体のオフロード率を推計したが、現在のオフロード率は19.4%という結果にとどまっている(関連記事)。オフロード効果を高めるためには、より一層、無線LANに接続しやすくするような仕掛けが必要だ。

 また携帯網と無線LAN間でスムーズにローミングできない点、無線LANに接続してみないと、接続先が混んでいるかどうか分からない点も課題だ。

 さらに携帯電話事業者の視点から見ると、単にあらゆるトラフィックをオフロードするだけでは、自らのビジネスの機会も失ってしまう点も悩みの一つだ。マネタイズ可能なトラフィックを携帯事業者の網に呼び込み、マネタイズが難しいトラフィックは早々にオフロードしてしまうような、トラフィックの振り分け機能が求められる。

 このような無線LANオフロードについての新たな要件を満たすべく、昨今、無線LANと携帯網を統合化するための標準化の動きが活発化している。そんな動きの中から、無線LANオフロードの進化のシナリオが、次第に明らかになってきた(図1)。

図1●無線LANオフロードの課題と解決する標準化仕様
図1●無線LANオフロードの課題と解決する標準化仕様
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