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Android 4.1の改良点は、グーグルが「バターのような」と表現するスムーズな表示や、状況に応じて移動/変化するウィジェット、検索機能の強化など、ユーザーインタフェース(UI)に関するものが中心である。ただ、完全なASLR(Address Space Layout Randomization)機能の提供によるセキュリティ強化など、システム内部には進化の跡が着実に見て取れる。

 米グーグルは2012年6月27日、開発者向けイベント「Google I/O 2012」においてAndroidの最新バージョン「Android 4.1」(開発コード名:Jelly Bean)を発表し、7月10日にはソースコードを一般公開した。主な改良点は、見た目や操作性に関するもの。「バターのような」なめらかな表示、状況に応じて移動/変化するウィジェット、検索機能の強化などである。

 エンタープライズ向けの機能に関してはAndroid 4.0と大きな変わりはないものの、システム内部の機能にも、着実に進化がある。代表例が完全なASLR(Address Space Layout Randomization)機能の提供によるセキュリティ強化だ。

 なお米アドビシステムズは、2011年11月の発表通り、Android 4.1以降にはFlashプレーヤを開発せず、動作保証もしない。そのためAndroid 4.1以降ではFlashコンテンツを再生できなくなる恐れがある。Flashコンテンツ再生を重視する場合には注意する必要がある。

なめらかな画面表示を実現

 Android 4.1の最大の特徴は、快適な画面表示/音声出力である。「Project Butter」という「バターのようになめらかな動作」を目的とする改良プロジェクトの成果で、特に画面表示のなめらかさは印象的だ。従来は、iPhoneに比べて高速なCPUやGPUを搭載した端末であっても、画面のスクロール時などに表示が一時的に停止する「ガタつき」が見られていたが、Android 4.1ではそうしたガタつきはほとんど見られない。

 画面出力における改善策の中心は、画面表示用のバッファーを従来の二つから三つに増やしたこと。このトリプルバッファリングによって、並行処理できるフレーム数が増え、なめらかな画面表示が可能になった。これに加えて、画面にタッチした際に即座にCPU稼働速度を上げる改良や、Androidフレームワーク全体で画面の垂直同期(vsync)タイミングを考慮した処理をする改良もしている。vsyncタイミングは16ミリ秒間隔である。グーグルによれば、これらの改良によって60fpsのフレームレートを維持できるという。

 また音声出力では、遅延低下に力が注がれている。従来は100ミリ秒程度の遅延が発生することがあったが、Android 4.1では遅延が10ミリ秒程度まで抑えられている。ただし常に10ミリ秒以下にするまでには至っていない。