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Q:ITコンサルになりたいのですが、地方在住です。

 私は大手ベンダーのインフラ系SEとして順調にステップアップしてきました。ITのスペシャリストからPM(プロジェクトマネジャー)、自社サービスの企画・構築・運用を経験し、現在は管理職が約束された身です。待遇、給与などは申し分ありません。

 それにもかかわらず、自分の中で「このまま今のレールを進んでよいのだろうか?」「もっと身を切られるような環境で仕事がしたい」「自分のインフラスキルを持ってお客様の経営に貢献したい」という気持ちが膨らんできています。

 残念ながら今の会社ではインフラSEという立場では直接お客様の経営層へアプローチする機会はありません。それを成すためには、コンサルファームへ転職するのがベストだと考えています。

 しかし私は地方在住で様々なしがらみから離れることが難しいのです。自分が思いつく選択肢は「我慢する」「(できない可能性が高いが)今の会社で自分のやりたいことにチャレンジする」「(代償を払い)転職し首都圏へ移住する」です。

 ぜいたくな悩みなのかもしれませんがアドバイスいただけると幸いです。

(年齢:30代後半、男、システムエンジニア)

A:転職した先のゴールまで考えたうえで実行を

 インフラ系SEとして順調にPMまで出世し、将来管理職が約束されているが、現状に満足できず、コンサルファームへの転職を考えていらっしゃるのですね。

 私も30代後半に悩んで日本IBMからコンサルファームへ転職したのでお気持ちは手に取るように分かります。私は何とかやってこられましたが、失敗した仲間たちも何人か見ています。つまり、あなたの判断は人生の重要な岐路なのですから慎重に検討すべきなのです。

 結論から言いますと、あなたはコンサルファームに転職し、経過を見て独立を目指すか優秀なコンサルタントとして出世を目指すべきですが、その際には十分に注意すべきことがあります。この結論に至る経緯とその注意事項を説明しましょう。

 まずはあなたの状況を冷静に分析してみましょう。すると図1のようになります。