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 データセンター(DC)事業者やシステムインテグレータ(SIer)などが一斉に新施設の建設に動いた一方で、需要側の事情は一変した。ユーザー企業はグローバル規模でのDC最適化を始めており、事業者の思惑ほど首都圏DCの需要が伸びない可能性がある。

 そうした供給過剰に拍車をかけそうなのが、最新施設におけるスペックの向上だ。最新施設は既存施設と比べて、面積当たりの運用可能サーバー台数が多い(図1)。

図1●2000年代前半に完成したデータセンターと最新DCとの比較
最新DCは単位面積当たりの運用可能サーバー台数が多い
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 先に述べたように、2000年代前半までの施設は1ラック当たりの電力容量が2キロワット程度だった。それが最新の施設では、1ラック当たり平均6キロワット、施設によっては同8キロ~10キロワットの電力を利用できる。1平方メートル当たりの床荷重も、2000年代前半までの施設は500キロ~700キログラムだったのが、1000キロ~1500キログラムにまで増えている。

 既にDC単価下落の動きは始まっている。最新施設における1ラック当たりの利用料金が、既存施設と同水準かそれ以下になっているのだ。

 DCの利用料金は、使用するラックの本数や床面積に応じて決まる。面積当たりの運用可能サーバー台数が2倍に増えれば、ユーザー企業が使用するDC面積は単純計算で半分になる。新施設は既存施設よりスペックが上がったのに利用料金は上がっていないので、DC単価は実質下落した。