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 自分だけが早く仕事を終えた時に迷うこととして、若手社員の方からよくお聞きする声は、「自分だけが早く帰っていいのかな?と帰宅するのを遠慮してしまう」というものです。自分より社歴のある先輩が残っている場面で、先に帰宅をするのは気が引けるようです。

 定時の退社時間を過ぎて、自分の担当する業務も終わっているのであれば、帰ることはマナー違反ではありません。

 選択肢1は、マナーというよりも、労働のルール違反です。企業によってさまざまなルールがあるとは思いますが、仕事をしていないのにオフィス内で時間をつぶして、その時間を勤務時間として計上していたら、架空請求をしたのと同じになってしまいます。
選択肢1は、間違いです。

 選択肢2,3,4の中から、適切な行動を選ぶポイントは、「そのコミュニケーションが業務と人間関係を円滑にするかどうか」です。

 正解の選択肢3は、業務を円滑にするために、上司に業務の完了報告と、ほかにやるべき業務があるかどうかをの確認をしています。そして周囲との人間関係を円滑にするために、帰ることを知らせる挨拶をしているわけです。

 選択肢2の「こっそり帰る」は、一見すると周囲の邪魔にならないように見えますし、自分の業務を終えたのだから、当然の権利のように思えます。

 しかし、仮に自分が帰った後に自分あての電話がかかってきたら、同僚はあなたが帰ったと知らずに、すぐに折り返す約束をしてしまうかもしれません。また、鞄を持って、明らかに帰る様子なのに一言も挨拶がなかったら、周囲との関係性を大切にしていないように思われるかもしれません。

 選択肢4は、少し勘違いしたマナーです。上司や同僚への配慮の仕方が適切とはいえません。確かに、全員に声をかけていて丁寧な対応のようですが、同じ作業を分担して行っているのでもない限り、同僚に帰宅の許可を求める必要はありません。

森 美緒(もり みお)
グローバル ナレッジ ネットワーク 人材教育コンサルタント、産業カウンセラー
1999年、教育出版社に就職し、営業および営業担当者向け研修を担当。商社での秘書業務を経て、2005年にグローバル ナレッジ ネットワークに入社。2006年より現職。ビジネスマナー、プレゼンテーション、コミュニケーションなどのヒューマン・スキル研修の実施に当たっている。