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「ICTによる地域再生の可能性」、マイクロソフト社長 樋口氏

写真●日本マイクロソフト株式会社 代表執行役 社長 樋口泰行氏
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 日本マイクロソフト株式会社 代表執行役 社長 樋口泰行氏は「ポスト311―再生に向けICTが果たす役割」と題し講演した。樋口氏は「業界連携で3000台のPCを被災地に提供」「文科省全国放射能水準マップを19日に構築」「自治体などのWebサイトのアクセス集中によるダウンを回避するためミラーサイトを提供」「マイクロソフト製品の無償提供」「東北大学と連携して中小企業に中古再生パソコンを4000台配布」など、同社が取り組んだ復興支援・被災者支援の取り組みを紹介。

写真●WiMAXを避難所に提供
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 樋口氏自身、仮設住宅を訪問。「塾へ行けない子供、遠くの親戚と話したいお年寄りにICTが役立てるということを実感した」と語る。

 ここで同社のエバンジェリスト西脇哲資氏が登壇し、徳島県神山町とカメラをつないだ。神山町は徳島県の山中にある町。空き家に光ファイバーを引き、IT企業を誘致している。画面に登場したのはその仕掛け人であるNPOグリーンベレー理事長の大南信也氏だ。そして神山町にサテライト・オフィスを構えたダンクソフト 星野晃一郎氏も登場した。

写真●徳島県神山町のNPOグリーンベレー理事長の大南信也氏、ダンクソフト 星野晃一郎氏
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 「自然が豊かな古民家で仕事ができる」と星野氏はサテライトオフィスの魅力を語る。そして大南氏は「町の子供達に、このような技術を持てば、この町に帰って働くことができるんだよということを間近で見せたい」と言う。被災地には震災前から過疎化が進んでいた地域も多い。両氏が示唆するのは、IT技術が過疎地にとっての希望となり得る可能性だ。

「未来を作る若い世代へ」、日本Androidの会 理事長 丸山氏

写真●日本Androidの会 理事長 丸山 不二夫氏
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 日本Androidの会 理事長 丸山 不二夫氏は「復興の先にあるもの 未来と若い世代への希望」と題して講演した。

 震災の甚大な影響から、日本は立ち上がれるのか。丸山氏は「現在、楽観論と悲観論が混じり合っている」と指摘する。科学技術白書2012を引き、「半数強の専門家が、研究開発の成果と社会課題の解決に結びついていないと認識している」ことを紹介。また原発事故の影響で「科学技術をコントロールできる」と考える国民が半減していることにも触れ、技術に対する信頼が揺らいでいるとする。

 しかし「基礎を強くすることが国を強くする。そのことを認識する必要がある」(丸山氏)。復興には時間がかかる。若い世代に期待すると丸山氏は語る。

 ここで若い世代への期待について、NPO法人natural scienceの大草芳江氏が登壇。現代日本には「ブラックボックス化」が蔓延しており、結果だけを利用して中身を理解しないケースが増えていると指摘する。最たる例が科学だ。「重大な損失、社会的リスクだ」と大草氏は危惧する。克服のために「学都『仙台・宮城』サイエンスデイ」と呼ぶ、科学にわかりやすく触れることができるイベントを開催した。2012年は、93団体、1日6300人が参加した。

 次に登場したのは、灘高1年パソコン研究部長の矢倉大夢くん。矢倉くんは「ICTで誰でも、いつでも、世界につながることができる。誰にでもチャンスが開かれた」と語る。例としてあげたのがLinuxカーネル。矢倉くんは中学生の時にLinuxカーネルに改良を投稿し、そのコードが採用された。「英語でメールさえできれば、誰でも自由に開発に参加できる」(矢倉くん)。「学習指導要領の改訂は10年おきだが、これでは環境の変化に追随できない。ICTのスピーディな進化についていける教育システムの構築を」と訴えた。

 ついで、灘高2年の張(Tehu)Satoruくんが登壇した。張くんは高校2年生ながら、160万ダウンロードのiOSアプリを開発したクリエイターだ。張くんは、被災地を訪問した際「いままさにコミュニティが崩れようとしている」印象に残ったという。「デジタルコンテンツの力を使って何とかしたい」と張くんは言う。オフラインとオンラインのコミュニティは対立するものではなく、相互に補えるもの。オンラインでつながり、つながりを広げた人たちの間でコミュニティができる、そんな世界を作りたいと張くんは夢を語った。

写真●灘高2年の張(Tehu)Satoruくん(左)、灘高1年パソコン研究部長の矢倉大夢くん(右)
高校生パネルディスカッションより
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