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年2回、妥当性をチェック──アステラス製薬

 無駄を見つけ出すルールだけを掲げ、ユーザー部門の自助努力に委ねているようでは定着しない。ルールに基づいて、定期的にシステムを見直すことが肝心だ。

 毎年3月と9月の年2回、約700ある業務システムを見直しているのがアステラス製薬だ。システム部門がユーザー部門をヒアリングし、廃棄するかどうか、運用サービスの品質が適正かどうか、なども検証する(図4)。

図4●アステラス製薬における定期的な見直しの流れ
毎年3月と9月に、約700種類あるシステムそれぞれについて、継続利用するかどうか、運用品質を見直すべきかどうかを検証する
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 「1案件当たり10万円程度の効果しか得られない小さな改善でも、積み上げれば大きな効果になる。そのためには、継続することが大切だ」と、 コーポレートIT部の須田真也部長は強調する。

 年2回のチェックで特に効果を上げているのが、運用品質の見直しだ。稼働直後は運用の手間がかかるが、数年経過して落ち着くと人手がかからなくなる。こまめに運用内容を見直すことで費用を圧縮する。同社は2011年までの活動で、不要なシステムは一通り廃棄した。そのため、「無駄が残っているのは運用サービスなど細かな領域しかない」(須田部長)という理由もある。

 2012年3月の検証では、業務システムの運用サービスが適正かどうかを重点的にチェックした。その結果、営業支援や研究開発支援など約70のシステムの運用サービスを見直した。例えば、営業支援システムでは運用監視の時間を減らした。従来は24時間体制で監視していたが、7時から22時までの監視に切り替えた。

 こうして「運用費を毎年数パーセントずつ減らしてきた」(須田部長)費用は、新規投資に振り向ける。その一つが、情報共有基盤の刷新だ。2016年の稼働を目指して開発を進めている。