App StoreとGoogle Playを利用するスマートフォンユーザー、すなわちiPhoneとAndroid端末の利用者は、同じスマートフォンユーザーでありながら、実際に利用するアプリや人気となるアプリの傾向にはいくつかの違いが見られる。
では、両ユーザーが実際にダウンロードしているアプリの傾向には、どのような違いが見られるのだろうか。今回はその指標の1つとして、各カテゴリの有料課金アプリのランキングを用い、双方のマーケットにおける動向の違いを比較する。
ユーザーの“熱心度”がより高い有料アプリで比較
今回はApp StoreとGoogle Playの各マーケットから、同じ、もしくは傾向の似ているカテゴリの有料アプリランキング上位を比較することで、ユーザーが求めているアプリの傾向にどういった違いがあるかを確認していく。比較対象を有料アプリに絞ったのは、無料アプリよりも「そのアプリが欲しい」というユーザーの“熱心度”が高いと考えられるためだ。
なお比較する対象は、App Store側は「トップ有料」のランキングだが、Google Play側はアプリ内容の幅を考慮し、今回は「人気の新着(有料)」ではなく「人気(有料)」のランキングを対象としている。また双方のマーケットは、カテゴリ名や、そのカテゴリに属するアプリの内容が必ずしも一致するとは限らない。あらかじめこうした点を念頭に置いて、比較結果を参照して欲しい。
では、実際にApp StoreとGoogle Playにおける有料アプリのランキング比較をしていく。まずは「ソーシャルネットワーキング」(Google Playでは「ソーシャルネットワーク」)の比較結果を見てみよう(表1)。

この結果を見ると、App Store側に「WhatsApp Messanger」、Google Play側に「mixi」のクライアントがランキング上位に入るという違いはあるものの、いずれもTwitterクライアントがランキングの多くを占めていることが分かる。それゆえソーシャルネットワーク関連のアプリに対するニーズの傾向は、両者ともに大きく変わらないと見ることができるだろう。