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 風邪や花粉症など、咳やくしゃみが出るとき、マスクをする方は多いようです。最近では、使い捨てのマスクをしている方が街中でも社内でも増えてきました。その中で、マスクをする目的や、マスクに対する印象が変化してきていると思います。

 以前は、自分の罹患したウイルスを撒き散らさない、花粉からできるだけ身を守るなど、他者への感染防止や症状緩和が目的でした。そのため、マスクをしている方がいると、体調が悪そうな印象がありました。しかし、最近は自分自身が感染しないという感染予防を目的に、マスクをする方が増えました。その結果、「マスク=体調が悪い」という印象は減ってきているようです。

 マスクは、咳やくしゃみでウイルスが飛散することを防いでいるわけですから、体調が悪いのであれば、装着することが相手に対する配慮です。また、花粉症など感染する可能性がない場合にも、マスクをしていると相手はくしゃみなどに不安や不快感を抱かずに済みます。ですから、選択肢1のように、装着自体が失礼ということはありません。

 ただし、配慮したいのは、マスクを装着すると口元が見えないことです。

 私たちは相手の外見から様々な印象を持ちます。特に初対面の場合、外見から受ける印象は大きいといわれています。表情は、その中でも大きな影響力を持つので、マスクでその半分を隠してしまうと、同じように振る舞ったとしても、相手には「よく分からない人=安心できない人」という印象を持たれやすく、不信感や不快感につながることがあります。

 ですから、選択肢2のように、全く気にしないのでは、少し配慮が足りません。オフィスでは、普段からマスクをしていない表情を同僚に見せているために、マスクをしても問題はありませんが、初対面の顧客の前では、配慮するべきです。

 もし、自分は健康だけれど感染したくなくてマスクをつけているのであれば、選択肢3が最適です。しかし、今回の場合は「咳やくしゃみが出ている」のですから、顧客の前でずっとマスクを外していると、相手は咳やくしゃみに不安や不快感を抱いてしまいます。

 今回のケースでは、選択肢4が最適です。はじめに表情をしっかり見せて挨拶し、状況を話してからマスクを装着すれば、相手に安心感を与えますし、会話中に咳やくしゃみが出ても、自分にうつらないようにマスクをしてくれているという配慮が感じられます。

 ちなみに、オフィスでマスクをしているときでも、電話で話すときは、マスクを取ると良いです。マスク越しの声は、電話の相手にはくぐもった声に聞こえてしまうからです。どうしてもマスクを取りたくない場合は、対面するとき同様に、マスクをしていることを一言伝える配慮があるとよいでしょう。

森 美緒(もり みお)
グローバル ナレッジ ネットワーク 人材教育コンサルタント、産業カウンセラー
1999年、教育出版社に就職し、営業および営業担当者向け研修を担当。商社での秘書業務を経て、2005年にグローバル ナレッジ ネットワークに入社。2006年より現職。ビジネスマナー、プレゼンテーション、コミュニケーションなどのヒューマン・スキル研修の実施に当たっている。