PR

 本連載では何度か、テレビCMがアプリマーケットにもたらす影響について考察している(第17回 スマホアプリの大規模CM展開、マーケットへの影響は?)。だがテレビにアプリが登場する機会はCMだけではない。近年のスマートフォンの普及を反映してか、テレビの番組中にアプリが紹介される機会も増えている。

 では、そうしたテレビで紹介されたアプリは、どのようなダウンロード傾向になっているのだろうか。いくつかのアプリを対象に、Google Playのインストール数からその動向を確認してみよう。

テレビ効果で急速に伸びるが維持は難しい

 テレビ番組でアプリが紹介されるケースはいくつかある。1つは既に人気を獲得しているアプリが、スマートフォンのトレンドとしてあらためて紹介されるケース。「おさわり探偵 なめこ栽培キット」や、最近では「LINE」などが比較的よく取り上げられている。

写真1●鬼や幽霊などから偽の電話がかかってくる子育て支援アプリ「鬼から電話」
写真1●鬼や幽霊などから偽の電話がかかってくる子育て支援アプリ「鬼から電話」
テレビ番組で紹介され注目を集めた
[画像のクリックで拡大表示]

 もう1つは、特定の分野で人気を博している、あるいは最近公開されて人気が高まっている注目アプリが、取り上げられるケース。元々の知名度が高くないことから、多くの人が視聴しているテレビ番組で紹介されることで一躍注目を集めるケースも見られるようだ。最近の例でいえば「漫画カメラ」や、テレビCMを大々的に展開中の「comm」なども、そうしたアプリの代表例といえる。

 後者の形で紹介されたアプリはどのような伸びを示しているのだろうか。その一例として「鬼から電話」というアプリの例を取り上げたい(写真1)。これは、子供が言うことを聞かない時にセットしておくと、怖い鬼や幽霊などから偽の電話がかかってくるという“子育て支援”アプリの1つ。2012年12月18日にテレビの情報番組で取り上げられたことで、その日のApp Storeの「トップ無料」ランキングで24位を獲得するなど、高い注目を集めた。

 では 具体的にどれくらいの勢いで伸びているのだろうか。Google Playにおけるインストール数から確認した内容が図1だ。テレビ番組で紹介された日にインストール数が急速に大幅に上昇していることが分かる。

図1●「鬼から電話」のランキングとインストール数の推移(2012年12月28日現在)
図1●「鬼から電話」のランキングとインストール数の推移(2012年12月28日現在)

 しかし一方で、急速な伸びが継続している訳ではなく、数日経過すると急速に落ち込みを見せている。情報番組などでは同じアプリが何度も取り上げられる訳ではないため、紹介後も同じ規模のインストール数を継続的に確保するのが難しいことを物語っている。